◆上川あや
続けて、区立中学校における標準服、いわゆる制服について、購入、着用ともに義務ではないとする区教委の答弁と学校現場における指導との乖離について伺います。
本年三月の予算審議で区教委は、標準服をめぐる私の問いかけに、着用を義務づけるものではないとする公式見解を示しました。加えて私は、入学時の標準服や体操服一式の購入費が十万円を超え、保護者負担が重過ぎるとの理由から、着用の任意化を求める要望書が区議会に出ていると紹介し、見解を求めました。すると、区教委は、着用を義務づけるものではないとする従前の整理が生徒、保護者に適切に伝わるよう学校と情報共有を図るとし、体操服や上着も市販品の使用が可能と答弁されました。
ところが、以上の公式答弁と学校現場の指導には大きな隔たりがあります。今述べた質疑後、区立中学の関係者から寄せられた生活のきまり、つまり校則や保護者向けの衣替え資料を拝見すると、季節を問わず学校指定の標準服着用が当然の前提とされ、シャツやブレザー、セーターに至るまで、学校指定の着用が求められていました。つまり、全ての指定品の購入が大前提です。
さらに、区教委を介し、全区立中学の生活のきまりも入手し、精査しました。すると、議会答弁と現場指導との乖離は大きく、保護者や生徒に対し、実質強制とも取れる案内や指導が行われている実態も確認できました。この点、区教委の担当者も、標準服の着用は強制ではない旨を明記している学校はほとんど見られなかったとお認めで、今後は、記載内容の見直しなど、各学校で具体的対応が図られるよう改めて周知していくとされました。
しかし、単に校長会で口頭注意する程度では強制的と取られかねない生徒指導は変わらず、形式的対応に終わりかねないことを危惧します。区議会での公式答弁を実効性あるものとするためには、各学校への文書による明確な指導はもちろん、その後のフォローアップ調査を行い、実態把握と改善状況の確認まで行う必要があると考えます。また、標準服の着用、購入は義務ではなく、市販品でも差し支えないという正しい認識をどのように学校現場、生徒、保護者に定着させるのか、具体的方策とスケジュールを伺います。
◎山田 学校教育部長
私からは、制服は義務ではないとする公式答弁と学校現場の指導との乖離について御答弁いたします。
教育委員会といたしましては、標準服について、学校が推奨する服装ではあるものの、着用を義務づけるものではなく、選択肢の一つであるという整理をしてきたところでございます。一方で、学校現場におきましては、標準服の着用が制度上強制でないことを前提としながらも、学校生活を円滑に営む等の観点から、標準服を基準とした指導が行われている実情があり、こうした運用と教育委員会が整理している考え方との間で差が生じているものと認識しております。
昨今の全体的な物価高騰により、保護者の家計負担が厳しさを増す中、標準服についても価格の上昇が見られている状況も踏まえ、今後、保護者の経済的負担の観点からも、標準服の位置づけや学校における指導の在り方について改めて整理してまいります。その上で、学校現場はもとより、生徒、保護者にも誤解のない運用となるよう検討を進め、秋頃を目途に一定の見解を取りまとめ、その内容を学校現場に対して分かりやすく明示してまいります。その後、新年度での運用に向け、学校現場と認識共有を図りながら、保護者への案内や生徒指導にも反映していくなど、議員御指摘の実効性の確保にも努めてまいります。