◆上川あや

初めに、祝休日を休館日とする郷土資料館、代官屋敷の休館日設定の見直しについて伺います。

区立の郷土資料館は国指定重要文化財、世田谷代官屋敷の敷地内にあり、文化財の保全や管理、来館者動線の確保等を一体で行っていることから、開館日も代官屋敷と足並みをそろえて設定されています。同資料館は一九六四年に開館した都内初の区立博物館であり、本区の歴史、文化の発信拠点として重要です。また、区は、隣接する代官屋敷についても、区の歴史、文化の中心施設と位置づけ、令和四年度以降、七十余名もの代官屋敷ボランティアを養成し、主屋の座敷部分まで公開を拡大するなど、魅力の向上に努めています。

しかし、これら施設の休館日設定は、区民のアクセス性向上や教育機会の拡大、観光振興の視点を欠いています。
両施設の休館日は基本月曜日及び休日です。その結果、何が起きているのか。先月のゴールデンウイークの五連休を例に取りましょう。初日の五月二日のみ土曜日のため開館日。以後、三日は憲法記念日で休館日、四日もみどりの日で休館日、五日もこどもの日で休館日、六日も振替休日で休館日。結果、四日連続で休館日でした。区民が最も足を運びやすい連休こそ絶好の公開期間のはずなのに、なぜ全ての休日を休館日とするのでしょう。

都内二十三区を調べますと、全区に郷土資料館的施設がありました。
長期休館中の目黒区、渋谷区を除く二十一区のうち十七区では、祝休日こそ開館日、翌平日を休館日とする利用者本位の運営を行っており、先月の五連休も全日開館していたと確認ができました。逆に、その五連休の大半を休館日としたのは本区と江戸川区の二区だけです。さらに、区立の世田谷美術館や文学館、次大夫堀民家園も祝休日開館、翌平日休館で運営されており、郷土資料館等の遅れは際立っています。区教委の担当者からは、消防法上、開館日には五名の職員配置が必要で、ボランティアは充てられず、また、博物館ゆえ、専門職員の比率が高く、代替要員の確保も容易ではないとの説明がありました。しかし、そうした事情は他区の資料館も同様で、本区だけ休日開館できない理由にはなりません。休日を開館日に振り替えたところで、職員の総勤務日数が変わらないことも確認をしています。代官屋敷保存会側の警備員についても、勤務日の変更は可能というのが区教委の見解でした。つまり、残された課題は、区教委としてどのように調整し、実現へ踏み出すかです。

そこでまず、他区の資料館と比較して大きく立ち後れた両施設の現状について教育長の御認識を問います。あわせて、休日開館の実現に向け、速やかに代官屋敷保存会との調整に着手されるよう求めますが、教育長の御決意と区教委の対応方針を問います。

◎知久 教育長

私からは、二点お答えいたします。

まず、祝休日休館の郷土資料館と代官屋敷の休館日についてでございます。
区立郷土資料館及び世田谷代官屋敷の祝日及び振替休日の休館につきましては、これまでの運営経緯や施設の一体的な管理体制を踏まえ、現在の形が維持されてきたものと認識しております。一方で、御指摘のとおり、他区や区内の多くの文化施設が連休期間中においても祝日及び振替休日の開館を基本としている状況を踏まえますと、区民が郷土の歴史や文化に親しむ機会の確保の面から現行の運用は課題であると受け止めております。
今後は、安全管理や職員配置の状況を踏まえつつ、大場代官屋敷保存会の御協力と御理解を得ながら、祝日及び振替休日開館の可能性について具体的な調整が必要であると考えます。教育委員会として、区民サービスの向上に資する施設運営の在り方について、所管部長に速やかに具体的な検討を進めるよう指示してまいります。

◎菅井 教育政策・生涯学習部長

私からは、三点について御答弁いたします。

初めに、区立郷土資料館及び世田谷代官屋敷の祝日及び振替休日の開館に向けた所管部としての対応方針についてです。
郷土資料館の休館日は月曜日、文化の日を除く祝日、祝日が月曜の場合はその翌日及び年末年始となっております。土日開館につきましても、主に学芸員を中心に事務職員や会計年度任用職員で対応しておりますが、世田谷ボロ市に合わせた夜間開館や小学校の社会科見学、展示・講座の準備、所蔵資料の閲覧対応など多様な業務を限られた人員で担っており、一定の負担の下で運営している状況でございます。御指摘の祝日及び振替休日の開館につきましては、区民サービス向上の重要課題と認識しております。
今後は、勤務体制の強化や会計年度任用職員の活用など運営体制を検討するとともに、大場代官屋敷保存会との合意形成を図りながら、祝日及び振替休日の開館の実現に向け、具体的な検討を進めてまいります。