制度は作るだけでは意味がなく、それを必要とする方に届いて初めて行政サービスとして機能します。今日はその「届かない制度」という観点から伺います。

まず取り上げるのは、区の行政サービスにおける生活保護世帯への減免が当該区民に十分知らされてないことです。

3年越しの私の議会提案を受けて、区立の美術館・文学館の観覧料は生活保護世帯に対して無償化されました。しかし生活保護のご相談にあたる生活支援課に伺うと、こうした減免情報の共有は区役所内部のケースワーカーまでにとどまっており、どこまで口頭で伝えられるかは、受給者との会話次第となっています。

一方、生活保護受給者に配布される「生活保護のしおり」には、国や都の減免制度の記載はあるのに、区の減免制度については何1つ掲載がないままです。

生活保護は健康で文化的な最低限度の生活を保障する制度です。
今回実現した美術館・文学館の無償化も、その趣旨にかなう施策なのですから「しおり」に掲載するなど当事者に伝える工夫を求めるものですが、ご見解はいかがですか?

続いて、今述べた美術館・文学館の無償化は、生活支援課が発行する「保護受給証明書」の提示により利用できる制度です。
そこでこの証明書の提示により減免される区のサービスに他に何があるのか、同課に確認したところ、他には把握がないとの返答で大変驚きました。
今回の無償化は文化・国際課から情報共有があったため把握していたが、その他の事業で情報共有はないというのです。これではまさに行政の縦割りの弊害そのものです。
区政における各種の減免を生活保護の担当課ですら把握していないのに、当事者の区民が知るのは、なお難しいはずと考えます。

区として減免制度を整理し、まとめて広報するなど、分かりやすく伝える仕組みも検討すべきではないでしょうか。