次に、新型コロナの予防接種終了後の「超低温冷凍庫」等の取扱いについてです。

第一の疑問は、区の譲渡先設定が「最適」であったのか?です。
都道府県や区市町村が、新型コロナワクチンの保管や移送のため国から無償譲渡を受けた「超低温冷凍庫」等の取り扱いについて、厚労省は昨年12月、通知を出しています。
通知では、国事業終了後の物品の使途については限定せず、「処分にあたっては、譲渡や売却など、可能な限り有効活用していただくようお願いします」との但し書きをつけ、廃棄を含めた判断を区にゆだねています。
他の自治体では医療機関、教育研究機関だけでなく、地域の消防、警察、高齢者施設、介護施設、一般企業も含め、広く無償譲渡を呼びかけ、その活用を図る工夫がみられましたが、当区の譲渡・斡旋は、区内2つの医師会と区内大学の一部だけが対象で、区が保有した全68台のうち19台を譲渡した一方で売却はゼロ。何と大半の43台は廃棄しています。

先月、私のもとに区内の食品加工事業者から無償譲渡もしくは廉価での売却を希望するお問い合わせがあり確認したところ、担当課は、企業への譲渡は公益上の必要に照らし対象になるとは考えなかったとの返答です。
しかし捨てるくらいなら、区内事業者に譲渡すれば、産業振興に役立ち、区の廃棄費用の削減に繋がり、国通知が求めた資源の有効活用も図れ、十分公益にかなう取組みではなかったか? 一般企業を排除する必要性などあったのか?
また、区内の医師会と大学の一部をわざわざ選抜した斡旋だけで十分であったのか? 譲渡の対象はより広く捉えることが国の通知にも適う手法ではなかったか? も疑問です。
以上について、大量廃棄した所管課、会計管理者、それぞれの見解はいかがでしょうか?

第二の疑問は売却についてです。
この間、国では自らが持つ超低温冷凍庫等について「売払契約」の公示を出し、国内の歴史資料の修復、保存にあたる団体等にもこの売払いを周知するなど、資源の有効活用と売却収入を得る細かな努力がみられます。
関連の厚労省通知にも「売却」の選択肢が示されていることは先に述べた通りです。
また、杉並区と大田区では超低温冷凍庫と低温冷凍庫、双方の売却に成功し、税外収入を得て、かつ無償譲渡分と併せ、全ての冷凍庫等について有効活用が図られています。
つまり両区ともに、冷凍庫等の廃棄はゼロ!
一台の売却も無く、公費をかけ、43台も廃棄した当区との差は明らかです。
以上を踏まえ3点伺います。

まず、「ふるさと納税」による財源流失で痛手を被る当区が、まだ使用可能な財産を、処分費まで出して廃棄した今回の処分に問題はなかったといえるのか? 
廃棄した所管課と不用品の処分を統括する会計管理者、それぞれの見解を伺います。
次に、隣接する2区でできた売却が当区ではできなかったとする、その差をいかに捉えるか、所管課の振り返りを伺います。
最後に、以上の所管課対応を振り返り、全庁に活かすべき教訓もあると考えますが、会計管理者のお考えはいかがでしょうか。お示しいただければと思います。