まず一点目、区の「若年がん患者在宅療養支援制度」の改善を求めて伺います。

40歳未満のがん患者の皆さんは、たとえ末期になっても介護保険の対象外。
このため、在宅で受ける訪問介護や訪問入浴、介護用ベッドのレンタル等は全額自己負担。40歳以上の患者に比べ大変な格差がありました。
そこで私より、こうした現状を区で変えられないですか?と2度尋ね、区は2022年4月、独自の「若年がん患者在宅療養支援制度」をスタートさせました。
この制度の創設には感謝するものの、今日、その内容は他自治体に比べ立ち遅れ、課題も大きくなっています。そこで伺います。

第一に、在宅療養での介護用ベッドの確保や訪問介護等の調整を、患者本人とご家族、病院のソーシャルワーカー等に丸投げする制度的な空白を埋めていただきたい。
この春、友人が経営する区内の介護事業所に区内病院のソーシャルワーカーさんからご相談があり、末期がん患者のお母さんが既に酸素を吸われた状態で、小さなお子さんとご家族のいるご自宅に戻りたいと希望され、退院調整しているが、介護保険が使えないため、調整をケアマネさんにも頼めない。
病院側で調整しようにも介護用ベッドを借りる事業者さえわからない。
この病院のワーカーさんは、区の若年がん患者支援事業が役立つと考え、誰が調整をすればよいですかと区に訊ねたそうですが、返答は「連携でやって下さい」の一言で、その意味も図りかねたといいます。
結局この件は、困難を見かねたケアマネさんが引き取り、多忙をおして無償でケアプランの作成と各種の調整を急いだといいます。
千代田区、足立区の同種の事業では主治医による意見書作成費、ケアプランの作成費まで助成し、江戸川区ではケアプラン作成に係る協定事業所まで用意しています。
区でもこれらを参考に、その制度的欠落を埋める努力を求めますけれども、いかがでしょうか?

第二に、申請時にさかのぼっての助成です。
区の支援対象は、利用決定の通知後に生じた費用だけで、審査期間中に生じた費用は対象外。このため前出のお母さんの急きょの退院にかかった福祉用具のレンタルでは、月末のわずか1日だけの利用にも半月分の請求が発生し、そのご負担額が重いと見た事業者が料金を取らず、事業者側が「泣く」ことで本人、ご家族に寄り添ったといいます。
末期がんの退院では帰宅後わずか1日で亡くなることもあることを踏まえれば、介護保険同様、申請時にさかのぼって助成できる優しい制度とするべきです。
区の見解を伺います。

第三に助成額の低さです。
区の支援制度は本人負担が1割で、訪問サービスと福祉用具のレンタルの合計の利用上限額は、月6万円です。
この金額は介護保険でいえば最軽度の「要支援1」、まだひとり自転車で外出できる高齢者等への上限額 約5万円に近く、末期がん患者の介護負担には全く見合いません。
末期がん患者のご帰宅では介護用ベッド、褥瘡予防のエアマットなど一式のレンタルだけで月3万円、区の支援額の半分が吹き飛ぶといいます。
同じサービスに対する他自治体の上限額をみると、さいたま市、柏市では月8万円、亀山市、いなべ市では月、9万円、神戸市でも同10万円と、当区を大きく上回っています。
区でもがん終末期の介護負担を踏まえ、増額を求めますがいかがでしょうか?