◆上川あや
区立図書館の漫画対応について伺います。
このテーマでの質疑は三度目となりますが、なぜ何度も質疑しなければならないうそと不手際を区立図書館は繰り返すのでしょうか。松沢図書室の区民対応には悪意すら感じられ、大変立腹しています。
まず、振り返りますのは、おととし3月22日の予算質疑です。
区立の世田谷文学館では漫画家に焦点を当てた特別展を次々と開くのに、区立図書館では漫画は駄目だと一律に切り捨て、選書も所蔵も、区外図書館からの借受けさえ断ってきた。
そこで、私より、漫画も立派な表現方法の一つであって、図書に違いはないのではと見直しを求めますと、選書と所蔵については、今後、漫画というカテゴリーで除外するのではなく、より柔軟な収集を検討してまいります。相互貸借についても、取り寄せが可能な仕様については提供できるようにする旨、御答弁があった。結果、区教委は、御答弁どおり、その選書対象に漫画を加え、区外図書館からの借受けも、借受けが可能なら解禁させた。以上の理解に誤りはないでしょうか。また、それぞれの変更時期はいつでしょうか。
◎齋藤 中央図書館長
昨年一月十一日の区立図書館館長会において、これまで選書の対象としていなかった、いわゆるストーリー漫画を選書の対象として提供を開始することといたしました。その後、本年一月二十六日より、区立図書館では漫画の貸出しを開始いたしました。従来、区立図書館では漫画は所蔵していなかったことから、区外図書館から借受けする相互貸借の対象としてもおりませんでした。
◆上川あや
区立図書館で未所蔵だからこそ、区外図書館からの借受けに意味があるのであって、区で未所蔵だから受付もしないというのは誤った対応ではないでしょうか。
◎齋藤 中央図書館長
今後、区外図書館の蔵書で相互貸借していただける資料については、予約の対象として提供するように改めて周知してまいります。
◆上川あや
昨年10月の2度目の質疑では、区民の友人が松沢図書室で昨年五月、さらに九月と続けて区外図書館からの漫画の借受けが断られ、その手続用紙さえ突き返された一方で、全く同じ図書について、私が議会最寄りの世田谷図書館にその借受けを御相談すると、確認しますと引き取られ、何とリクエストが通ったという矛盾を問いました。
すると、中央図書館長からは、相互貸借の対応などに関して、情報共有、対応が徹底されていませんでしたと認め、昨日、ばらつきが出ないよう各課に周知した旨、御答弁があった。その後、十月二十六日には、私のもとに資料が御用意できましたとの取り置きメールが届き、昨年十一月一日から二週間、実際、中野区立図書館所蔵の同作品が借りられた。以上の説明にも誤りはないでしょうか。
◎齋藤 中央図書館長
松沢図書室の親館である上北沢図書館に確認したところ、五月と九月に漫画についての御相談があり、所蔵していないストーリー漫画のため、そのときの手順に従い、予約をお断りしたとのことでした。委員への貸出記録ですが、誰に何の資料を貸し出したかの記録は残っておりませんが、十月二十六日に中野区立図書館から当該資料を相互貸借した履歴を確認しております。
◆上川あや
ところが、私が同漫画を借り、そして返却した四日後、同漫画の借受けリクエストを突き返された友人が、今度こそ借受けのリクエストも通るだろうと松沢図書室を訪ねると、漫画の所蔵は来年二月からなので、その漫画を買うかどうかは不明だが、それまで待つようにと言われ、他区から借りてもらえないのですかと尋ねても、無理だと突っぱね、友人がこの本を借りたと聞いていると説明しても、そのような履歴はないと言い張り、仕方がないので、私から提供を受けた世田谷図書館の取り置き連絡メールの画像を見せると、ばつが悪いのか、黙ってしまわれたといいます。
区立世田谷図書館では、私の借受けリクエストに応じ、気持ちよく貸し出した図書を、なぜ松沢図書室では貸し出せないのでしょう。対応にばらつきが出ないよう周知したという御答弁は事実でしょうか。加えて、そのような借受け履歴はないなどとうそをつき、そのうそがばれても謝罪一つせず、その後も借受けを拒否し続け、待たせ続けたのはなぜなのか、御説明いただけますでしょうか。
◎齋藤 中央図書館長
昨年十月十二日に未所蔵漫画の対応については、各図書館、各図書室、各図書館カウンターで統一した対応を取るようメールによる指示をいたしましたが、対応が徹底されておりませんでした。
松沢図書室での事例は、これまで区立図書館では漫画を選書の対象としておらず、区外図書館から借受けする相互貸借においても漫画は対象としないとする古いマニュアルにより対応したものでした。区立図書館には所蔵のない資料を区外図書館から借用可能か、判断する場合は、これまでは借用履歴があれば借りることが可能と判断していましたが、同一資料の履歴が複数存在していたために、借用履歴がないデータを見て、借用はできないものと判断したと思われます。
窓口対応としては不適切でありました。誠に申し訳ありませんでした。今後は、各図書館において統一された対応が徹底されるよう、一層の周知徹底と職場研修を通じて指導してまいります。
◆上川あや
結局、この日、同図書室は相互貸借のリクエストだけは受け付けた。ところが、二か月でたっても連絡一つなく、一月中旬、友人が松沢図書室を訪ねると、世田谷図書館からの私への貸出しも本来はアウトで、前回受け付けた友人の受付も受け付けてはいけなかったと自らの対応を否定し、再び借受けリクエストを突っぱねたそうです。結局、友人が同漫画を借りられたのは当初の御相談から九か月後、区がようやく所蔵した同作品による貸出しでした。私が世田谷図書館から受けた借受け対応は終始親身で、スムーズで、大変ありがたかったのですが、これは区の直営館ではない委託館だからでしょうか、伺います。
◎齋藤 中央図書館長
対応させていただいた職員への周知や研修の不足によって引き起こされたことと認識しております。マニュアル記載の事実だけではなく、マニュアルにない事項についての確認ができておらず、中央図書館からの周知徹底ができておりませんでした。
今後は、周知徹底を行うとともに、利用者の立場に立った接遇を指導してまいります。
◆上川あや
最後に、積極的な広報をお願いしたいと思います。
中央図書館にのみ、漫画三百冊の配架が始まったというだけでは地域館の利用者にとっては気づけないと思います。検索の詳細ジャンルにも、児童書、絵本などと並び、漫画が入ることで、なお分かりやすくなると思いますが、いかがでしょうか。
◎齋藤 中央図書館長
地域図書館や図書室などでも、漫画の提供が始まり、予約もできることを図書館のホームページのほか、チラシやポスターなどでも積極的に広報してまいります。詳細ジャンルにつきましては柔軟にカスタマイズできる部分ではありませんが、今後の改修の中でその追加を検討してまいります。
◆上川あや
四回目の質問を行わなくてもいいように、しっかりとした指導、点検をお願いいたします。終わります。