区が、区道上に突き出た看板、日よけ等の96%が無届け、違法と知りながら、その管理責任を半ば放棄してきた課題を取り上げます。
このテーマでの質問はもう5度目。
ようやく始まった実測調査を受けて今後の対応等を伺います。

まず、議論の経緯から振り返ります。
区は2018年6月の一般質問で、私が実態把握を求めるまで区道上に突き出た看板や日よけ等の実態調査を怠ってきた。
私の議会質問を受け、区は翌年度初めて目視での一次調査を実施した。
その結果、全体で1万2146件の看板等が把握をされ、うち区道上に突き出たものは6318件。落下、倒壊の恐れのあるCランクが7件、経年劣化が見られたBランクも624件が確認をされた。
このうち区で道路占用許可を出していたのは278件。適法割合は僅か4.4%。
裏を返すと96%は違法でした。

ところが、この調査から2年、区が指導したのはCランクの7件と、Bランクの中でも経年劣化の激しかった115件にとどまった。その結果、改善されたのは一昨年3月時点で45件。区の指導割合は違法物件のわずか1.9%で改善割合は0.7%にとどまった。
そこからさらに2年が経過しましたが、C物件とBの底辺部分はどれだけ改善されたのか? まずはご報告を頂けますか?

Bランクで指導を受けたのは3分の1以下、撤去は更に少ない10分の1以下ですが、悠長すぎやしませんか? さらなる厳正指導や安全確保の迅速化は図れないのでしょうか?

次に、ここまで挙げた一次調査は目視によるもので、その結果から区でできることは、見た目から危険性が疑われる看板等への安全指導だけとのことでした。
逆に言うと、本来、区で行わなければならない、それ以上の指導、例えば占用許可基準を満たさない不法看板等への撤去指導ですとか、同基準は満たしても未申請で放置されているものに対する申請指導等を行うには、詳細な二次調査が必須とのことでした。
このため私からは同予算の確保と執行を求め続けましたが、区はその予算化を2か年度にわたり見送った。

そうした不作為を昨年の予算審議で厳しく批判したところ、岩本副区長から謝罪のご答弁もあり、ようやく今年度から4か年度計画で詳細調査が始まったと承知しています。
その第一弾として世田谷総合支所管内の調査結果がまとまったそうですが、その概要をご報告いただけますか?

不適合が1105件と全体の78%を占め、いずれも区道上への設置が許されない物件とのことですが、なぜ不適合とされたのか、改めてご説明いただけますか?

それら基準を満たさず、かつ無届け違法な道路占用物は、都条例に基づく最低2年に1度の安全点検義務も当然履行していないと想像するのですが、風水害時や震災時を含め、安全な通行空間を確保するべき道路管理者としてこの現状をどう捉え、対応するお考えですか?

世田谷地域全体で、道路の占用許可基準を満たす看板等は、4分の1以下の318件。
このうち区に毎年、道路占用料を払う必要がある有料物件は、140件とのことでした。

ところが区に道路占用許可申請を出し、認められた適法物件はわずか13件で、そこから得られる占用料収入も年20万円に満たないということです。
この取りっぱぐれがなくなれば、一体どれだけの税外収入が毎年度、入るのでしょう?
また、区内全域では、どれくらいの税外収入になると予想されますか?

正直者がバカを見るということにならないよう占用許可申請への指導とともに徴収の徹底も図っていただく必要があると考えますがいかがでしょう? 区の対応方針を伺います。

最後に、先日の企総領域の答弁で誤りがあったとのことですが、ご説明いただけますか?