◆上川あや

続けて、DXを行う上での配慮についてです。
 
DX推進担当部が旗振り役となりまして、今、各部署で電子申請が取り入れられつつありますが、電子申請窓口の開設をもって、電話やファクシミリなど他の方法による申請を受け付けない事務が散見されることを危惧しています。
例えば、人権・男女共同参画課が現在募集をしている男女共同参画・多文化共生推進審議会の傍聴受付を見ると、ホームページの記述はこうあります。申込み‥電子申請のみで受け付けています。なぜ電子申請のみなどと限定するのでしょうか。平素から長文でメールをやり取りすることもある全盲の視覚障害者の友人にこの電子申請で申込みできるか尋ねますと、試してみたけれどもできないという返答でした。周囲の視覚障害のある方にも聞いていただくと、何とかできたという返答もあったそうですが、何とかできたです。決してすんなりできたわけでもないようです。
DXにはメリットも多く、反対するつもりはありません。しかし、電子申請を取り入れたからといって、それ以外の手段を奪うなどということは決してあってはならないはずだと考えます。人権専門所管ともあろう部署がなぜこうした手続しか準備できないのでしょうか、人権上も問題ではないのでしょうか、担当部の見解を伺います。

◎渡邉 生活文化政策部長

コミュニケーションに不自由を抱える方をはじめ、多様な方々への配慮は必要であり、これまでも相手の立場に立った対応を心がけてまいりましたが、このたび、そうした配慮に至らず人権所管として反省してございます。
お話しの男女共同参画・多文化共生推進審議会は、平成三十年六月より開始し、当初は電話とファックスにより受け付けておりましたけれども、コロナ禍でオンライン開催となった際に、会議URLを送る必要があったことから電子申請のみとなりました。その後、対面開催に戻す際に従来の手続方法を追加することが漏れ、電子申請に切り替えたときも、また、この間も申請ができない等の御意見がなかったことから、そのことに気づかず、そのままになっておりました。これが実情でございます。
なお、現在は、御指摘を踏まえてホームページは修正してございます。お申込みができなかった方々には大変申し訳なく、おわびを申し上げます。

◆上川あや

再発防止の徹底を求めます。一言、お願いします。

◎渡邉 生活文化政策部長

今回の私どもの反省を生かす意味でも、全庁に対して改めて点検や改善をするよう周知してまいります。

◆上川あや

他の部署にも同じような対応がありましたので、どの部長も気をつけていただき……。