◆上川あや

区内の踏切の大半に危険を知らせる点字ブロックがないことについて伺います。

本年四月、奈良県大和郡山市の踏切で全盲の女性が列車にはねられ死亡した事故を受けて、国土交通省は六月、道路に関するバリアフリー化指針を改定しています。そこでは、視覚障害者向けの点字ブロックを踏切の手前に敷設するとともに、踏切内の路面にも形状の異なるブロックを敷設することを道路管理者である自治体に求めています。

他方、当区には今申し上げた国の指針の改定以前から、当区独自の施設整備マニュアルがあり、踏切についてもあるべき整備の基準が定められております。
そこでは、点字ブロックの敷設についてこうあります。踏切の前後の歩道に視覚障害者誘導用ブロックが敷設されている場合は、踏切の内外に連続性を確保して視覚障害者誘導用ブロックを敷設するとともに、遮断機の手前に視覚障害者へ警告するための点状ブロックを敷設すること。つまり、国の改定指針とよく似た整備基準を区は既に持っていたということが分かります。

それでは、区内の整備状況はどうか所管部に尋ねますと、急ぎ簡易調査を行い、区内の公道にある踏切数は、鉄道と軌道を合わせて九十か所、このうち点字ブロックの敷設のある箇所は僅かに十五か所。踏切手前の両側に敷設のあるところもあれば、片側だけのところもある、当初の御説明はこのようなものでした。
そこで改めて伺いますが、既に点字ブロックの敷設のある踏切十五か所について、踏切手前の両側にあるもの、片側だけにあるもの、踏切内部に及ぶもの等、状況を整理して、いま一度御説明を願います。

◎北川 土木計画調整課長

踏切手前部に視覚障害者誘導用ブロックが設置されている踏切十五か所のうち、踏切前後の歩道や外側線外側の部分の全てに敷設されている踏切は三か所となっており、残る十二か所は片側のみなど一部に設置されている状況となってございます。また、踏切の内側に視覚障害者誘導用ブロックが敷設されている箇所は、都道の奥沢駅直近の踏切一か所となってございます。

◆上川あや

九十か所ある踏切に敷設は十五か所、マニュアルどおりの敷設箇所はたった一か所。大変心もとない状況だと思います。

そもそも区の整備基準の前提には、踏切の前後の歩道等に視覚障害者誘導用ブロックが敷設されている場合とあるとおり、その対象は限定的で、それでも所管課によればこれを満たす区内の踏切は八か所ありました。
ところが、区の整備マニュアルどおりに踏切の内外に連続性を確保し、かつ遮断機の手前に警告用の点状ブロックを敷設した箇所はたった一か所しか存在しません。つまり裏を返せば、残る七か所にマニュアルどおりの整備もないわけで、視覚障害者の命や安全を守るという本来目的から見ると、残る七か所についても整備のレベルを上げるべきではなかったのでしょうか、伺います。

◎北川 土木計画調整課長

区は道路等の新設または改築を行う際など、区の施設設備マニュアルを踏まえて視覚障害者誘導用ブロックの整備を行っておりますが、踏切内は鉄道区域と道路区域が重複しており、視覚障害者誘導用ブロックを設置する場合は、維持管理を行う鉄道事業者との協議が必要になることから整備が進んでいない状況となってございます。
区といたしましては、このたび改定された国のガイドラインにおきまして、踏切内の誘導表示などについては構造が別途検討される予定となっていることから、国の検討結果や区のユニバーサルデザイン施設整備マニュアルの改定なども踏まえながら、整備について検討してまいります。

◆上川あや

国の改定指針では、特定道路の新設または改築を行う際との前置きつきで、踏切前後の歩道等に点字ブロックがない場合でも、踏切の手前には点字ブロックを敷設するべきことを書いています。
しかし、本来、危険箇所である踏切については道路の新設、改築時に限らず点字ブロックは整備するべきと思いますし、踏切前後の歩道にたとえ点字ブロックがない場合でも、ここからは踏切と識別できるブロックの敷設は必要だと考えます。
現状、区内の七十五か所の踏切に点字ブロックの敷設は全くない状態ですが、今後は各箇所の交通量や路面状況等を加味しつつ、事故の発生や障害当事者から声が上がるのを待つまでもなく、積極的な点字ブロックの整備に動いていただくよう要望したいと思います。全踏切の再点検と具体的な整備、手法の検討を求めますけれどもいかがでしょうか。

◎北川 土木計画調整課長

このたび改定されました国のガイドラインでは、特定道路などの新設または改築を行う際に、踏切手前部の点状ブロックの整備が規定される一方で、歩道が設置されていない道路における設置の在り方につきましては引き続き検討がされる予定となってございます。
区といたしましては、ガイドラインの改定の趣旨を鑑みながら、改めて区内の踏切付近の状況を確認するとともに、まずは歩行者交通量が多い駅付近の歩道等につきまして、踏切手前部に歩行者が安全に滞留できる場所が確保できるなど、設置が可能な場所につきましては、順次鉄道事業者との調整を図り、踏切手前部への点状ブロックの設置を進めてまいります。

◆上川あや

最後に、区の整備マニュアルと国指針との整合性についてです。

この四月、視覚障害者の踏切事故が起きたのを受けまして、国が六月に改定したバリアフリー化指針と当区の施設整備マニュアルとの間には、共通点もあれば相違点、異なる点もあると認識をしております。この点、国の指針のよいところを区のマニュアルにも取り入れ、一定の整合を図ることで、区の内外で規格が異なるといった混乱も避けられるものと考えます。この点どう取り組まれるおつもりか伺います。

◎髙橋 都市デザイン課長

国土交通省は、六月にガイドラインを改定し、新たな整備内容を二つ規定しております。
一つ目の踏切手前の注意喚起を行うための点状ブロックを設置することについては、既に世田谷区施設整備マニュアルに国のガイドラインと同様の記載がございます。また、二つ目の視覚障害者が車道や線路に誤って進入することを防ぐための誘導表示の措置においては施設整備マニュアルで対応してきておりますが、今回、国のガイドラインで新たな視点として加わりました踏切の外にいると誤認することを回避するための措置については、踏切内に表面に凹凸のある表示等を設置することにつきましては、区の規定を修正すべきと考えています。
現在国では、この凹凸のついた誘導表示等の設置の在り方や構造について、学識経験者や障害当事者の御意見を伺いながら検討しており、区といたしましてはこうした動向を的確に捉え、必要となる部分について、施設整備マニュアルを改定してまいります。

◆上川あや

ぜひ整合を図っていただきたいと思います。

この件を受けまして、思い出したことがあったんですけれども、豪徳寺商店街の南端の世田谷線の踏切、宮坂二号踏切のところに以前選挙事務所を一回置いたことがありまして、そのとき大変驚いたことに、全盲の視覚障害者の方が頭から血を流しながら私の事務所を訪ねてきたんですね。
商店街の延長線上、同じ角度で踏切に入らずに斜めに踏切に入るところで、自分の頭の中にマップがない方にとっては、どう行っていいのか分からずに、踏切をそのままの角度でうまく渡れなかったことが、頭から流血の惨事で来たことのきっかけだったそうなんで、やっぱりこういう踏切のブロックの内部へのエスコートゾーンの設置というのも非常に大切だと思っておりますので、ぜひ整備を進めていただきたいことを要望しまして、私の質問を終わります。