◆上川あや

続けて、話は変わりまして、毎年十二月の人権週間に開かれている「講演と映画のつどい」についてです。
人権とは何かを考えていただく人権週間に当たり、映画鑑賞とそれにまつわる講演があるというのは、御参加いただく方にとっても伝わりやすい、よい啓発手法であると思います。

しかし、一点、とても残念に思うのは、区の主催イベントにおける映画上映が、総じてバリアフリーの視点を欠いていることなんです。
特にこのイベントでは、人権週間のイベントですから、各障害特性に応じた配慮があってしかるべきですし、そのほうが御参加いただく他の方にとっても新たな気づきを得る機会となり、よいと考えるのですが、そのような配慮が薄いように感じます。昨年十二月の区のチラシを見ましても、特殊ニーズへの配慮は、字幕つき作品、保育ありというだけ、音が聞き取りづらい難聴者にとって助けになる補聴ループの活用や、その御案内もなければ、目の不自由な方が一緒に映画を味わえる副音声への配慮もありません。
この点、練馬区が昨年十二月の人権週間に人権週間映画会を開き、その広報にはこうあります。車椅子席、難聴者用イヤホン、映画の音声ガイド、手話通訳、要約筆記を利用したい方はその旨、お知らせください。また、保育室を利用したい方はお子さんの氏名、年齢もお知らせくださいとも書かれています。残念ながら、当区にあるのは後者だけ、配慮の幅も深さも違うように感じます。世田谷区でもせめて人権週間のイベントでは、この練馬区のように、難聴者や視覚障害者への配慮を心がけていただけないでしょうか、いかがでしょうか。

◎谷澤 生涯学習・地域学校連携課長

人権週間事業「講演と映画のつどい」における障害のある方への情報保障など、配慮の重要性については、委員御指摘のとおりでございます。
平成元年の事業開始以来、上映する映画につきましては、聴覚障害者に向けて字幕スーパー及び要約筆記を準備して情報保障をしてまいりましたが、難聴者の聞こえを補う補聴ループ、視覚障害者への副音声の用意まではできていない状況でした。
事業の実施に当たりましては、当該年度の講演内容にマッチした映画を選定することとなりますが、今後、映画を選定する際には、視覚障害者への情報保障についても十分に留意してまいります。
また、施設状況に即した補聴ループの対応など、障害の特性に応じた配慮に努めるとともに、当該イベントの御案内の際には、より丁寧な周知を行ってまいります。

◆上川あや

世田谷区の区民会館のほうには補聴ループがもともと購入して配備されておりますので、ぜひほかのイベントでも御活用いただきたいと思います。

また、先ほどの漫画についてなんですけれども、今では公立の漫画図書館もある時代です。漫画だからと一律に排除するということではなくて、より関心を持たせて学びを深めさせていくという一つの手法としてもとても有用だと思いますので、ぜひ新たな展開でお願いできればと思います。