◆上川あや

続けて、区の福祉人材育成・研修センターで、医療者向けにもLGBTQの研修はできないでしょうかという質問です。

以前、石川県立看護大学の研究者が、東京、石川、静岡の一都二県の病院の看護部長に送ったアンケート調査の結果では、LGBTに関する看護職員向けの研修は九二%が未実施である一方で、八〇%もの医療機関が全職種、全職員向けの研修を希望しており、ニーズがあることは明らかでした。また、同じ調査では、手術の同意にも、患者をみとる家族にも、同性パートナーも含まれ得るとの見解が既に国から示されているにもかかわらず、現場に理解が乏しい現状も明らかとなっておりまして、この点でも研修が必要だと考えています。

昨年、区の福祉人材育成・研修センターで実施した介護職員向けのLGBT研修では、定員枠の百名を超えて受講生が集まったとも把握をしております。そこで、ぜひその対象を医療、看護職にも広げてほしいと区とセンターに御相談したところ、既に区も研修会実施に向けて事前の調査に乗り出してくださっていると伺っています。
それでは、今後どのように取り組まれるのか、そのお考えをお示しいただければと思います。

◎小泉 保健医療福祉推進課長

医療機関の方々に対しまして、性の多様性について正しく理解し、それに基づく適切な対応を依頼、促進していくことは必要であるものと認識しているところでございます。委員お話しのとおり、今年研修を実施しましたが、来年度は医療関係者向けの内容も加えるよう検討してございます。また、三月四日に開催されました区内の病院の院長会におきまして、性的マイノリティーへの理解を重ねて依頼するとともに、来年度の研修をより医療現場の方のニーズにも沿ったものとするために、研修に関するアンケート調査への回答を依頼させていただいたところです。
引き続き、福祉人材育成・研修センター、関係所管部と連携しながら、この研修を企画、実施し、性の多様性の理解に係る医療機関の方々への働きかけを進めてまいります。

◆上川あや

ありがとうございます。