最後に区の文化芸術振興計画に関連して伺います。

現在、策定作業を進めている同計画案では、政策目標2の 「親しむ」のなかで、「年齢、国籍、障害の有無、また、経済的状況にかかわらず、身近なところで文化・芸術に触れ、親しむことができる機会の充実」に取り組むとしています。
私にはこの「経済的状況にかかわらず」の部分が新鮮で素晴らしいコンセプトだと思ったのですが、これをどう実践するかで自治体の姿勢、評価は分かれる気がします。

1つは無料のイベントや展示を増やすから、金銭的に余裕ない方はそれらだけ利用すればよい。有料の公共施設もあるけれど、それらの垣根を下げるつもりはないとする考え方。
もう一つは、無料のイベントや展示を増やす一方で、有料の美術館等についても所得状況に配慮して住民のアクセス権を保障するという考えです。

区外を見渡せば後者の考え方に立つ公共美術館も少なくなくありません。
北海道、石川県、山口県、茨城県立の美術館はすべて生活保護の方々に無料です。 常設展はもちろん特別展も無料のケースが多く、私もこの後者を目指すべきだと思うんですね。
もともと美術館も含めた博物館法は無料公開を原則とし、料金設定こそが例外です。誰にこの例外を当てはめるかは、まさに各自治体の判断なのです。
この点、世田谷区は郷土資料館を除き、世田谷美術館とその分館、世田谷文学館のいずれもが有料であり、生活保護受給者等への配慮もありません。区民共有の財産を展示する常設展ですら有料のままとなっています。

この点、再検討される余地もあって先のような理想を掲げていらっしゃるのでしょうか? それとも、無料の展示、イベントを増やすから、経済的に苦しい方はそれらで我慢してください、という意味での計画ですか? 区の基本姿勢を問います。