◆上川あや
次に、さきの本会議でも指定管理者の指定で反対討論を行った課題、区の外郭団体における同性パートナーのいる職員処遇の平等とハラスメント禁止規定への性的指向、性自認の明記について、一層の改善を求めます。
この改善を最初に呼びかけたのは、平成三十年三月の予算質疑です。以来四年半が経過し、徐々にではありますが、事態は改善されてきたと承知をしております。しかし、区の外郭団体十一団体のうち、職員処遇の平等を一部の制度でも実施できた団体は七団体、ハラスメント禁止規定への性自認、性的指向の明記が実施できた団体は八団体となっており、裏を返しますと、前者で四団体、後者で三団体がなお手つかずのままとなっています。
世田谷区本体では、昨年四月には、職員休暇制度や職員住宅の提供が同性パートナーのいる職員に対しても平等となり、同じタイミングでハラスメント禁止規定も改められています。以来、一年半が経過してもなお、区の職員に準じた扱いが基本であるはずの各団体で改善が進まないのはなぜなのか。区には、指導を強めていただく必要があると考えています。
区が現在策定中の第二期男女共同参画プラン後期計画(素案)では、課題十二で性的マイノリティ等多様な性への理解促進と支援を掲げ、取組を推進するためには、企業による理解、協力も欠かせませんと書き、就労や働く場、提供するサービスにおいて性的マイノリティーへの公平な扱いや配慮がされるよう進めますと政策誘導を掲げています。ならば、区の外郭団体にこそ率先して改善をさせ、範を示すべきではないのでしょうか、いかがでしょうか。
◎松本 政策企画課長
区は、平成三十年四月、世田谷区多様性を認め合い男女共同参画と多文化共生を推進する条例の施行や、令和二年四月、職場におけるハラスメントの防止に関する基本方針の策定などに伴いまして、機会を捉えて各外郭団体へ通知し、条例、方針の趣旨に沿った団体運営を進めるよう働きかけてきたところでございます。
委員お話しの同性パートナーを対象とした休暇制度等の規定、ハラスメント禁止規定への性的指向、性自認の明文化については、現在、区の外郭団体十一団体のうち七団体が整備しており、残り四団体については、どちらか、またはその両方が整備できていない状況でございます。
区の外郭団体は、こうした取組を率先垂範して進めるべき立場でございます。現在、整備できていない四団体については、今年度中をめどに規定の整備、明文化を行うよう強く求めてまいります。また、各外郭団体については、ソジハラスメントを含めたあらゆるハラスメントの防止や、性別等を問わず、職員が互いに尊重し合いながら快適に働くことができる職場環境の確保に取り組むよう指導、調整をしてまいります。
◆上川あや
ぜひ速やかな改善をお願いいたします。