最後に、住所を定めることが難しい方々への特別定額給付金の支給についてです。
国は、同給付金の支給対象を4月27日時点で住民基本台帳に記録のある者としています。

路上生活者や、いわゆる「ネットカフェ難民」等、安定した居住実態が持てず住民登録のない方も現実、都内には少なくありませんが、国の給付スキームはあくまで住民票ありきであり、区の関係所管に尋ねても、何ら打開策を見出せていないことに私は懸念を深めています。

ここでは2つのグループ、A、Bに分け、その状況と問題点を掘り下げます。
まず1つ目のグループAに入るのは、定額給付金をめぐる本年4月28日付の国の事務連絡で「ホームレス等」と表現された方々です。具体的にはいわゆる路上生活者、ホームレスと「ネットカフェ」等で起居する方々が入ります。
続いて二つ目のグループBには、23区共通の事務として「特別区人事厚生事務組合」、いわゆる「特人厚」が所管する4つの福祉施設——具体的には生活保護法に基づく「更生施設」と「宿所提供施設」、社会福祉法に基づく「宿泊所」、最後にホームレスの自立支援を目的とする「自立支援センター」に入所する方々です。

国が4月28日に発出した事務連絡は、グループのAの方々について「自立支援センター等が生活の本拠たる住所として認定される場合がある」と希望を持たせる書き方をしています。

続けて、「事実上、ネットカフェに寝泊まりしている方」についても「長期契約が締結され、長期にわたって滞在する利用者の意思が明確にされていること、かつ、店舗が利用者の住所として記録されることについて、店舗の管理者が同意しているようなケース」においては、住所として認定される場合もある」としています。

さらに事務連絡は、次のように続きます。
「住所の認定については、個別具体の事案に即し、生活の本拠であるかどうかを総合的に判断して決定されるものなので、各市区町村において判断頂く必要があります」。

つまり、本区にも判断を迫っているのです。
ところが本区の担当者に伺うと、これらグループAについて、区として住民登録を認めることは難しいといいます。

他方、23区の中には今回の事務連絡を斟酌(しんしゃく)し、ネットカフェ等との間に長期契約があること、施設管理者が住民票を置くことに同意していることをもって、住民登録を認める動きもあり、現に台東区、墨田区、北区ではこれらAについて住民登録を認めた先例もあると確認をしています。

今回、区は、特別定額給付金の申込期限を8月27日までと定めました。
この間、都から国へは再三にわたり、住民記録に依らず支給する方策を示してほしいと求めているそうですが、国は、なお方針を変えず、返答もないままだといいます。

区の申込期限までに、国がその姿勢を変えない場合、住民登録をあくまで拒む本区の姿勢では最も支援を必要とする方々に給付金が届きません。
区は、国への是正の働きかけを東京都任せで終わらせず、自らも是正を求め動くべきですし、国の是正を待つのみでなく、それが是正されなかった場合の次善の策も検討されて然るべきと考えますが如何か。区の見解を問います。

つづけてグループBについても、4施設をもつ「特人厚」としては自立支援、就労支援に必要な場合、施設に住民票を置くことも認めうるとしています。
ところが「特人厚」がそれを認めても、本区はその住民登録を認め難いとしています。
しかし今回、当区を除く22区を調べたところでは、新宿区、台東区、墨田区、江東区など10区が、特人厚が認めるのであれば、その住民登録を認めうるとしています。
ここでも当区の冷淡さは際立っています。

そこで最後に伺います。
A、Bそれぞれへの給付実現に向けて、本区としても全体を調整し、最善の努力を傾けることを、ここにお約束頂きたいと思います。この点は所管がまたがりますので、ぜひ副区長より、どのようにご指示なさるのか、また今後の展望も含めてお話をいただければと思います。以上で壇上からの質問を終わります。