◆上川あや

本日は災害対策に関して、三点伺ってまいります。

初めに、本年6月の定例会で取り上げました、災害時の水対策についてです。
災害が起きたとき、この区役所本庁舎には約三千人の職員が参集する計画です。この区役所本庁舎が災害時の指令塔となって非常時対応、全区的に采配を振るっていくというのが区の計画です。
一方、生存のために、人は一日最低三リットルの水を必要とするそうです。三日、水を確保できなければ死ぬともされています。しかし、この本庁舎に備蓄をされている職員用の飲料水はたった一日分、二日目以降の備蓄はゼロ。しかも、最も近い災害時の給水拠点は、ここから一・五キロ離れた駒沢給水所という状況でした。
日本土木学会は、この駒沢給水塔について重要文化財級の価値があると認めていまして、歴史的建築物、耐震率はゼロです。東京都水道局が持っている給水車は全体で十台。その役割は医療と福祉の拠点への最低限の水の供給であって、区の本庁舎に水を運んでくれることはありません。区は、区内全体で断水人口が二十二万人を超す想定なんですが、十四台のリヤカーで水を運ぶとしていました。区の水対策を調べると、何から何までだめだめだというふうに私は感じました。
この解決策の一つとして私からは、区庁舎の地下を大深度まで掘り抜き、地下水を浄化するプラントをみずから備えて、水道法上の専用水道として常時利用することを提案いたしました。所管に伺ったところ、早速同種のプラントを開いたお隣、狛江市の慈恵医大第三病院に危機管理室長と災害対策課長ともに視察に行ってくださって、お水も飲んだということで私は伺ったんですけれども、視察の結果はいかがだったのか、また、その後の検討状況も含めてご報告をいただければと思います。

◎笹本 災害対策課長

お話の深井戸についてですが、利用するためには一日十トンの揚水制限、これはくみ上げる量の制限ですね。それから、毎月の水質検査等が必要であり、深井戸の水を飲料水として活用するためには一定の規制等があると認識しております。比較的規模の大きな病院ですとか介護福祉施設、スーパーなどが深井戸を導入しているというふうに伺っております。区ではこの夏、既に導入しております、先ほどご紹介のありました病院を視察いたしまして、施設が安定的に稼働していること、また、有効に機能しているというようなことの説明を受けてきたところでございます。
現在、災害対策の総点検を行っておりまして、その一環として災害対策本部機能強化のための検討委員会で、職員用の水の確保や深井戸について運用面や費用対効果など、さまざまな角度から検討しております。十二月には、中間報告を議会に示してまいりたいと考えております。

◆上川あや

お隣狛江市の施設でも、安定的に稼働し、有効に機能していることを確認できたということで、安心感も広がったのかなと思っています。積極的な展開を期待しております。