企画総務領域の質疑に引き続き、区の公益通報制度について伺います。

まず冒頭で、本質疑のポイントを整理します。

本区の公益通報制度は、一見すれば外部の弁護士による通報窓口の設置から、調査対応に至るまで、一定の第三者性・客観性を備えているかのように見えます。
しかし、それは、あくまで現状の運用や体裁に依存したもので、根拠規定により担保されたものではありません。
言い換えれば、制度として第三者性が確保されているのではなく、たまたまそう運用されているに過ぎないところこそが問題です。

それでは以下、具体の指摘に入ります。

前回の質疑で私は、国の公益通報ガイドラインが求める、区長を含む上層部の不正を調査する際の独立性確保について指摘しましたが、本区の要綱には、その仕組みが明文で規定されないままとなっています。
他区では第三者委員会の設置などを規定している例があると指摘したところ、区は「立ち上げ等も含め検討する」と答弁されました。
しかし、私が求めるのは、事案発生後の対処ではなく、平時から制度として明文化しておくことです。組織の長等の不正が疑われる場合でも、独立した調査が担保される仕組みを要綱に明記するよう改めて求めます。
区の見解を伺います。

続いて、外部通報窓口についても、体裁を整えただけのカラクリを、ぜひ正していただきたい。

国のガイドラインは、外部に弁護士等を配置した通報窓口の設置を明確に求めています。
この点、区は私の度重なる要求に「公益通報相談員」を設置し、外部の弁護士が対応していると説明してきましたが、要綱上は、

・外部窓口であること
・弁護士であること

のいずれも義務付けられていません。

つまり現在の体制に、規定による担保はなく、あくまで運用上そうしているに過ぎない。
したがって、区の職員に差し替えることも可能な構造のままであり、必要に応じて取り外し可能な「第三者性」に過ぎないのです。
こうした状況では、制度が組織に都合よく運用できる仕組みと評価されても仕方ありません。
同じ「公益通報相談員」を置く江東区では、要綱の中で 「外部窓口で、弁護士の資格を有する者」と明確に規定しています。
本区においても、まずは外部窓口であること、外部の弁護士であることを要綱に明記すべきではないですか。いかがですか?

さらに、相談員となる弁護士の選任方法についても同様の問題があります。

区は、法曹関係団体からの推薦を踏まえ、選任していると説明しますが、これも要綱上の根拠を持たない運用にとどまります。
つまり、現行制度では、その時々の判断で、区の息のかかった弁護士への変更はもとより、場合によっては内部職員への置き換えすら可能な構造となっています。
現にそのような運用を行っていないとしても、制度としてそれを排除していない以上、第三者性が担保されているとは言えません。
実際、兵庫県では今般の制度改正により、弁護士会の推薦を受けた外部事務所を窓口とするなど、第三者性を制度として確保しています。
本区においても、運用任せではなく、規定として第三者性を担保する仕組みを整備すべきではないですか。いかがですか?

また兵庫県は、本年1月の要綱改正で、報道機関等への外部通報についても不利益取扱いから保護することを明文化しています。
法改正の趣旨も踏まえれば、本区においても、こうしたより実効性の高い規定を取り入れていく必要があるのではないでしょうか。区の見解を伺います。

最後に制度運用の公表について伺います。
国のガイドラインは、通報件数のみならず、事案概要、調査概要、措置概要、対応期間などの公表を求めています。
しかし区は、2019年、私の質疑に改善を検討すると答弁しながら、今なお十分な情報開示がないままです。
どのような通報があり、どう処理されたのか、その概要すら明らかにせず、区の制度運用は依然としてブラックボックスです。
制度の信頼性を確保するためにも、ガイドラインに沿った公表へ改めるべきではないですか。