私がこれまで6回にわたり取り上げてきた、谷を埋めて造成された住宅地、いわゆる谷埋め盛土宅地を含めた「宅地耐震化推進事業」について伺います。

本来これは都の事業であり、大規模震災時、滑動崩落の可能性のある大規模盛土造成地について、その安全性を二段階で調査し、確認するものです。
まず、航空写真や旧地形図などから盛土造成地の位置を抽出する第一次スクリーニングを行い、次いで、更なる安全点検が必要な箇所について地盤調査や、安定計算などを実施する第二次スクリーニング調査を行います。

区内の大規模盛土造成地として、都が第一次スクリーニングで抽出したのは15か所。
ところが、このうち、都が第二次スクリーニング調査の安全点検へと進める箇所は1か所もないと承知しています。果たしてこれでよいのでしょうか。

都が進める同事業の妥当性を、区の独立した立場から点検・検証すべきとの私の提案を受け、区は令和4年5月に「宅地耐震化推進事業専門家会議」を設置しています。
そこでの検証結果からは都とは異なる見解も示されていると聞いています。

そこでまず伺います。

同会議設置の根拠となる要綱名、同要綱が定める所掌事項、また、同会議の設置により区が目指すもののそれぞれをご紹介いただくとともに、3か年度にわたり行われてきた活動概要についてもご説明くださいますか?

次に専門家会議における検証内容です。

都は第二次スクリーニング計画の策定に先立ち、各盛土宅地の地形条件や盛土の規模などを整理した「宅地カルテ」を作成しています。
このカルテこそが第二次スクリーニングを行うか否かを判断する優先度評価の基礎資料です。
ところが、区の専門家会議が、都の作成したカルテを検証したところ、都とは異なる評価結果が示された箇所が複数あったと聞いています。

そこで伺います。

区は同専門家会議にどのような専門家を集めたか、また、どのような観点から都のカルテを検証したか、さらにその検証結果としてどのような評価結果が示されたかのそれぞれを区民に分かるようご説明くださいますか?

続けて、区と都のやりとりについてです。

都が作成した宅地カルテの評価結果では、区内には第二次スクリーニング調査を実施すべき大規模盛土造成地はないものとして処理された。
このため、現在、都で進めている第二次スクリーニング調査の実施計画からも区内の盛土はすべて対象外になっていると承知しています。
しかし、区が設置した専門家会議による検証では、都が作成した宅地カルテのうち3か所で、区の評価と差異が生じ、このうち1か所は、第二次スクリーニング調査の対象に相当するとの評価が示されたと聞いております。

このため区は、独自の検証結果を都に提出し、宅地カルテの見直しと新たな調査の実施まで求めているとのことですが、都は第二次スクリーニング計画はすでに策定済みであるとして区の申し入れを一蹴し、区内で新たに調査を行う予定もないと理解しております。
以上の認識でよいですか。

都側に同計画を見直す考えはない。つまり区内での安全点検はしないということです。それでは、最後に区の今後の対応について伺います。

区の専門家会議による検証で、都の評価とは異なる見解が示されている以上、区としても当該宅地の安全性には、一定、疑義ある状況ではないのでしょうか。
今後とも都が区内で第二次スクリーニング調査を実施しないなら、区は区民の生命と財産を守る立場から、区独自に第二次スクリーニング調査を実施してでも、区内宅地の安全性を確認すべきではないですか。
区の見解を伺います。

区が設置した専門家会議による検証では、区内にも第二次スクリーニング調査を実施するべき宅地があるとの評価です。
であるにもかかわらず、都に続けて区も調査しないというならば、区が専門家会議を開き、検証を求め続けてきた意味自体、失われてしまいます。
区として、区民の安全確保の観点から主体的に調査を検討されるよう改めて求め、私の質疑を終わります。