◆上川あや

最後に、災害時、周辺住民の健康リスクにもなり得る吹きつけアスベストを含む建築物の調査についてです。

本件では、国が二〇〇五年から二〇〇八年にかけて三回にわたって自治体に延べ床面積おおむね千平米以上の民間建物について、吹きつけアスベストの有無と状況についての報告を求めています。区もその三か年についてのみ調査を行いましたが、国からのリクエストがやんだところで調査は中止、四百六十棟余りの未報告、未把握物件を放置してきました。そこで私から、国のリクエストがやんでも継続調査を実施し、未把握物件を丁寧に潰してきた大阪府内の各自治体の例を挙げまして、追跡調査の再開を求めると、区はそこから三か年調査を継続実施したところまでは把握をしております。今回伺うのはその後です。
前回の確認からさらに数年が経過しましたが、現在まで調査は実施をされているのでしょうか、あるいは既に未把握物件はなくなり、飛散リスクへの対処は完了したでしょうか。区の現状を伺います。

◎小田代 建築調整課長

区では、民間建築物における吹きつけアスベストの有無や状況の調査につきまして、この間、継続して実施しております。把握の状況ですが、対象となる昭和三十一年頃から平成元年までに施工された延べ床面積千平方メートル以上の建築物について、御指摘のあった平成二十八年四月現在は、調査件数千六百七十九件に対し、報告件数千二百十八件、割合は約七二%でしたが、令和三年五月現在は、調査件数千六百二十六件、報告件数千四百三十二件、割合は約八八%で一六ポイント向上してございます。
区といたしましては、アスベストに関わる健康被害を防止するため、引き続き建物所有者等に働きかけを行い、状況の把握に努めるとともに、調査の必要性や、アスベストがあった場合の具体的な対策などについて周知啓発に取り組んでまいります。

◆上川あや

ゼロ件目指して、お願いいたします。