昨日の質疑でも取り上げた、全く指定実績のない区の天然記念物について伺います。

昨日の都市整備領域の質疑では、新たに選定しなおす「世田谷名木百選」の取り組みが、失われた名木を単に補充するというだけで、街の財産として守り伝えていく姿勢があまりに乏しく、問題だと指摘しました。
その改善策として、私からは都市整備所管の別制度 「保存樹木」の支援策の適用範囲の拡大と、教育委員会所管の文化財保護制度、天然記念物指定との連携を強めるよう求め、前向きな答弁を得たところです。

ところが当の区教育委員会で天然記念物の指定実績は、いまだ1件もありません。
私から議会で繰り返し、この分野での無策を返上するよう求められ、その都度、検討だけは約束するものの、一向に実績は現れぬままとなっています。

ちょうど10年前のこの決特で、初めてこの取り組みを求められた際のご答弁は、「天然記念物につきましては、有形、無形の文化財や史跡と同様に、文化財行政においても重要な位置づけにあるもの」と評価し、「真摯に取り組みを進めてまいりたい」とするものでした。
その後、平成25年の予特、27年の決得でも重ねて、進捗状況を問いましたが、その都度、改めて検討を約束するだけで何ら実績は上がりませんでした。

前回の質疑でも指摘したことですが、区教委は私から本件での真摯な取り組みを求められるたび、文化財保護審議会にきっかり3回、議題に上げるんです。
25年の質疑後も、27年の質疑後も、会議録を拝見した結果はそうでした。
しかし決まって議論は3回でフェードアウト。何ら結論を出さずに、振出しに戻るんです。

ちなみに前回、27年の区教委の答弁は次のようなものでした。

「委員御指摘のとおり、天然記念物の指定につきましては、この間、さまざまな視点から検討してまいりました。また、文化財保護審議会においても天然記念物の指定について具体的な御意見を伺っておりますが、区の天然記念物としてどのようなものを指定すべきかということについて、十分に議論が深まっているとは言えない状況がございました。
教育委員会では、今年度から文化財の保存と活用について基本的な考え方を検討してまいります。」

最初の質疑から6年を経て、まだ議論が深まっておらず、「基本的な考え方をこれから検討する」というのですから、あきれ返るほかありませんでした。
そして4年が経過して、本日の質疑です。
区教委での議論はその後、どこまで深まったのですか? 検討を進めて頂けているのであれば、いい加減、指定第1号の目途も示していただきたいと考えますが、いかがですか?