◆上川あや
初めに、シックハウス症候群関連物質への対応について伺います。
平成二十年六月の定例会でこの問題を初めて取り上げました。当時、区が毎年室内環境を検査していたのは、文科省が学校環境衛生基準を定めていた区立の小中学校と幼稚園のみでした。同じく子どもが集まる保育園、児童館については、平成十四年度に改修工事等のあった九施設で一回検査がされただけ、そのほかの施設については、平成十五年以降、新築、改築された施設で引き渡し時に検査がされているだけでした。つまり平成十五年以前の建物についてはノーチェック、また、施設内の改修や什器の入れかえ等でも化学物質がふえますが、こうした変化についてもノーチェックということで、しっかりとした検査をするべきだと求めたのがこのときの質問でした。
その結果、区は、翌年、シックハウス対策の独自のガイドラインとマニュアルを定めてくださいました。取り組んできてはくださったのですが、ここに来て、厚労省の専門家の検討組織が規制の強化を打ち出しています。新たに対象の化学物質が三つ追加された上で、既存の四物質についても規制が大幅に強化されるという見通しなんですが、平成二十二年三月策定の区のガイドラインとマニュアル、これもバージョンアップしていく必要があると思うんですけれども、いかがでしょう。
◎山本 生活保健課長
厚生労働省のシックハウス問題に関する検討会において、シックハウス症候群の対象化学物質の指針値改定と追加など、室内化学物質濃度指針の改定が検討されていることは認識しております。
区施設における空気中の化学物質検査は、区立小中学校等で行っている学校環境衛生の基準に準じております。学校環境衛生基準が改定された場合は、区施設シックハウス対策ガイドライン等の見直しを行うこととしております。今後、厚生労働省の指針が改定されることにより、学校環境衛生基準が改定された場合は、区施設シックハウス対策ガイドライン等の速やかな見直しを図り、新築、増改修工事等を行った区施設等での検査に反映させてまいります。
◆上川あや
年内に正式決定される規制値では、キシレンの濃度は従来の四分の一、エチルベンゼンについては何と六十六分の一にまで大幅に規制が強化される見通しだそうです。既に検査を終えて、もう大丈夫と検査をしていない施設についても既存不適格が出てくると思いますので、新たな検査が必要になるのではないでしょうか、いかがでしょう。
◎山本 生活保健課長
区では、新築、増改修工事等を行った区施設での空気中の化学物質検査において、指針値以下であった施設においても、他の施設に比較して値が高い場合などでは、翌年度も再度検査を行うなどの対応を行っております。
今後、区施設シックハウス対策ガイドライン等を改定した際には、既に検査が終了している福祉施設におきましても、検査項目の追加や過去の調査結果に基づき、基準を超えている施設について継続して検査及び検査結果に基づく助言等を図ってまいりたいと考えております。
◆上川あや
しっかりお願いいたします。