具体的な成果

★学芸員の採用について主要4分野で4名の採用を順次行うこととなりました。

 

上川の指摘を受け、主要4分野で4名の採用を順次行うこととした。2017年度は民俗担当を採用。来年度は考古担当を採用予定。さらに1名、今後の配置状況等を勘案しつつ採用する予定です。

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◆上川あや

学芸員の採用についてお伺いいたします。

二〇一四年六月の定例会で、あと数年で区の学芸員が全員定年退職を迎えることについて伺いました。
その当時、区に残されていた正規の学芸員は五人です。しかし、その年度末に一人、翌年度末に一人、翌々度末に二人、最後の一人も三年後には定年退職をするということで、長年個々人が蓄積をしてきた知識、経験、人脈等をどう次の世代につなぐのかは大変重要な課題であるというふうに問いました。その結果、今年度、区は正規の学芸員の採用を数十年ぶりに復活をさせました。そのこと自体は大変評価をしております。
今回の募集分野は、歴史学ということです。区に伺うと、実に百五十一人の方から応募があったそうです。この中からたった一人だけを採用、またその専門領域は、歴史学の中でも限られた古文書だということです。これはどういう御判断なのでしょうか。たった一人の採用ということの内容も含めて御説明いただければと思います。

◎工藤 教育政策部長

ただいま策定を進めております仮称世田谷区文化財保存活用基本方針で文化財保存活用の体制整備を掲げており、区の文化財行政を推進する上で核となるのが学芸員を初めとした専門職員であり、その知識や経験を生かして体制の基礎づくりを進めることとしております。そのため、郷土資料館などにおける人材の確保が課題であると強く認識しておりまして、新たな区史編さんに着手するに当たり、来年度以降、郷土資料館の調査研究成果を区史に反映していくためにも専門職員が必要となります。
区の歴史、文化を研究するためには、さまざまな分野の知見が必要でありますが、とりわけ区の歴史についての理解を深めることが不可欠であり、古文書などの膨大な資料に関する郷土資料館などの調査研究の蓄積について、世田谷の地域の特性を十分に理解し、引き継いでいくためには一定の期間を確保することも必要であります。特に世田谷に残されている歴史の多くが近世の古文書であり、これらを理解することが世田谷の郷土史研究には特に必要とされることから、まずは歴史学を専門とする職員を採用する必要があると判断し、一名を採用いたしました。

◆上川あや

今回、区の学芸員全体について、専門領域の別と正規、非正規の別、またそれぞれの配属について調べてみました。すると、わかるのは、文化財保存活用方針という大きなプランを出したんですけれども、それを支える人材というものがいまだに極めて脆弱でがたがたなんです。
区が業務として持っている専門分野には大きく分けて、歴史学、考古学、民俗学、建築学の四分野があるそうなんですが、歴史学では正規の職員はたった一名、あとの三名は非常勤、考古学では正規の職員が四人いるんですが、その全員が今年度末で定年退職だそうです。民俗学は正規職員が一人いますが、正規とはいっても、これは退職後の再任用で、あと二年しか延長ができません。残る二人は非常勤です。残る建築ですが、三人全員が非常勤、どういうことかというと、定年退職後ではない正規職員は来月にはたった一人なんです。あと十日でたった一人です。
ことし区が再開させた学芸員の正規職員の募集にも、区の非常勤の職員が二人応募したそうです。つまり不安定雇用なので、他区、他市で募集があると、区の職員がほかの自治体に応募しているんだそうです。せっかく世田谷区で身につけていただいたこの町の歴史、知識、人脈というものをみすみすほかの区に、市に流出をさせてどうするんでしょうか。全く落ちついて研究していただけない人的な環境だというふうに思います。
四つの分野それぞれで柱となる正規職員は必ず必要だと考えますし、安定雇用というものを目指すべきだと思いますけれども、いかがでしょう。

◎工藤 教育政策部長

教育委員会といたしましても、区の文化財の特性を踏まえた上で人材を確保することが重要だと考えております。専門職員については、それぞれの分野においても研究している分野が異なり、それらの特性を考慮し、採用することが望ましいと考えております。そのため、区の文化財の特性を踏まえ、各分野での専門性を維持できる組織、職員体制を確保できるよう、正規の学芸員を採用する方向で検討してまいります。

◆上川あや

結局のところ、今回採用された方を除くと、定年退職後の再任用と非常勤に支えられているのが現在の文化財政策です。定年後の再任用は五年が限度というふうに伺っております。このような採用のペース、たった一人の採用で万全な引き継ぎができるとはとても思えないんです。人の手当てを急ぐ必要を考えるんですけれども、いかがでしょうか。

◎工藤 教育政策部長

現在の学芸員につきましては、再任用職員も多く、新たな人材確保が必要であることから、今後も必要な職員の採用に取り組む方針でございます。今後は、現在の職員の退職の状況を勘案しつつ、非常勤職員の活用状況、事務事業の推進の状況、組織体制なども踏まえまして、これまで専門職員が培ってきた知見を引き継げるよう、必要な時期に採用を行う予定です。
教育委員会としましては、職員定数の適正な管理につきましても考慮し、今後計画的に採用を進めるよう、人事担当とも調整してまいります。

◆上川あや

ぜひよろしくお願いいたします。