◆上川あや

初めに、重度身体障害児に対する区立学校での介助について伺います。

この夏、ある肢体不自由の子のお母さんから御相談を受けました。
お子さんは二分脊椎という病気を持って生まれ、外では車椅子を常用使用しているということです。来年、小学校への入学を控えておりますが、区立校に学校支援員が来るのは週一日、彼らが見るのは学校全体であって、一人の児童につくわけではありません。そのほかにサポート要員として学生ボランティアなどもつくけれども、足りない部分は親がつかなければならず、現在の仕事をやめるか、特別支援学校に行かせるしかない状況で、希望とは異なり悩んでいるというお話でした。
担当課に伺うと、重度障害のお子さんでも必ず親がつかなければならないわけではなく、ほぼフルタイムの介助を学校で用意できているケースもこれまでにあるということだったんですが、こうした切れ目のない支援体制がつくれるかどうかは、学校の教員配置や学生ボランティアの確保のいかんによっても変わるので、完全とは言えず、支援は一様ではないということでした。
そこで、都内二十三区、二十六市の状況を調べてみたところ、肢体不自由の子について、登校後から下校までの間、基本的に介助員をつけている、あるいは必要に応じて全ての時間に介助をつけていると答えた自治体が二区、三市ありました。具体的には、北区、目黒区、立川市、町田市、清瀬市の各区市なのですが、この学区域に住むか否かにかかわらず、ここまでシンプルに言い切れる制度的な担保を私は世田谷区教委にも求めたいと考えておりますけれども、いかがでしょうか。

◎小渕 教育相談・特別支援教育課長

教育委員会では、障害のある児童生徒が在籍している学校に対しまして、児童生徒の安全配慮などを行う学校支援員、支援要員、大学と連携した大学生ボランティアと個別的な学習支援を行う非常勤講師などを派遣しております。派遣に際しましては、児童生徒の状態、各学校の施設面や体制面などを踏まえ、学校保護者と相談しながら、複数ある支援の制度を活用し、学校としてできる限りの望ましい対応を検討しております。
教育委員会では、今年度、これまでの学校支援員の制度を強化する学校包括支援のモデル事業に取り組んでおり、その成果を踏まえ、今後、制度の拡充を行ってまいります。
今後とも保護者の御意向を丁寧に伺いながら、障害のある児童生徒の学校生活の安全や学習などへの支援、指導の充実に取り組んでまいります。

◆上川あや

ぜひむらなく充実をさせていただきたいと思います。