◆上川あや

区の令和六年度各会計予算全てに賛成する立場から、意見と要望を申し上げます。
 
第一に、区の障害者支援についてです。
がん等の後遺障害で腹部に人工の排せつ口を造設した方々への装具の給付基準額がほぼ三十年間据え置かれてきた課題で、区が自己負担額との乖離を重々知りながら、来年度予算でも補填をしなかったことは大きな問題です。日常生活用具給付事業全体で実負担額との乖離の点検と見直しを改めて求めます。
また、都市整備領域で取り上げた区内のほとんどの踏切に視覚障害者誘導用ブロックがない課題では、踏切前後の区道の要改善箇所が八十一か所に上ると明らかになりました。命を守る設備です。区が責任を持って早急に改善するよう改めて求めます。

第二に、区民共有財産を収蔵する各施設のリスクヘッジは甘く、危険な状態です。区立美術館の新収蔵庫の整備では、収蔵物を汚損しないガス消火設備の新設もない上に、温度、湿度の管理計画さえありません。また、区立郷土資料館の収蔵庫は湧水が豊富な地下空間にあり、昨年は建物の老朽化のせいもあるのか、雨水の滲出で収蔵物を上階に上げる緊急対応が取られたばかりです。加えて埋蔵文化財を保管する資料室も、深さ三メートルに及ぶ宇奈根の浸水想定区域にあるのに、高さ五十センチの止水版を整理しただけという付け焼き刃の対応です。いずれも浸水危険性のない場への再配置を改めて求めます。

第三に、都市整備領域で取り上げた違法な突き出し看板等の道路占用物ですが、今年度の世田谷総合支所管内の調査費二千百万円に対し、未届、未収の道路占用料収入は同地域だけでも年七百二十万円に上ることが明らかになりました。詳細調査にかかるコストは数年分の未収金収納で十分に回収可能です。道路占用の大多数を占める不適切物件は撤去、改修させるとともに、未収の道路占用料収入の徹底した確保を求めます。

最後に、区の生活保護世帯出身者への給付型奨学金の新設を評価しつつも、一言申し上げたい。生活保護の捕捉率は専門家の間でも二割から三割にとどまるとされており、過去、国が行った調査でも生保受給が可能な所得水準で、かつ貯蓄のない世帯は受給世帯の数倍はあるとされています。それら自力で頑張られている世帯の若者は、生保の受給世帯以上に進学資金に困窮していることは間違いなく、彼らもまた対象とするべきことは明白です。
以上、同支援策対象者のさらなる拡充を私からも求め、レインボー世田谷の意見といたします。