◆上川あや
続けて、実質的に身体障害者しか雇用してこなかった世田谷区の障害者雇用について伺います。
この問題については、2011年2月の本会議で、また、2013年2月の本会議で、さらに昨年3月の予算審議でも私より取り上げまして、改善を求めました。
障害者雇用促進法の本旨は、障害の種別にかかわりなく障害者を雇用することだと理解をしています。
知的障害者が雇用義務の対象となって十七年、区は一向に知的障害者を雇おうとはしておりませんでした。また、二〇一八年度からは精神障害者も雇用義務の対象者に加わりますが、今のところ、その採用もありません。区が行ってきたのは、一、二カ月というごく短期、チャレンジ雇用という形で職場体験の場を提供してきたことだけです。民間企業者に対しては、彼らの安定的雇用を呼びかけてきたにもかかわらず、みずからは決して雇わない、その姿勢を私は非常に身勝手だと批判をしてまいりました。ところが、ここに来てようやく非常勤職員の採用に踏み出すということを聞きましたが、今後、どのように改善を図る御予定なのか、お聞かせをいただければと思います。
◎堀込 人事課長
障害者雇用につきましては、区では毎年度、特別区人事委員会の実施いたします障害者採用選考を通じまして、障害者の職員採用を継続してきておりまして、現在、区としての障害者雇用率は、法定を上回る二・四二%ということになっております。また、このほか、障害福祉の担当課とも連携をいたしまして、平成二十二年度より知的障害者や精神障害者などの雇用を推進するチャレンジ雇用を実施してきたところでございますが、来年度からはこの取り組みの一層の拡充を図っていく予定でございます。
具体的には、現在のチャレンジ雇用では、一カ月から六カ月程度の短期雇用が中心でございまして、身分的にも臨時職員、いわゆるアルバイトということでございますけれども、来年度からは本庁内での雇用に関しまして、臨時職員の人数を拡大するとともに、より長期の雇用と民間企業等への安定就労にもつなげる趣旨から、年間を通じて雇用を確保する非常勤職員としての採用も行っていく予定でございます。このことにつきましては、先般、議会にも御報告をさせていただきました。
今後とも、引き続き障害者の雇用促進に関する法の趣旨等を踏まえまして、関係所管とも連携をしながら、障害の種別にかかわらない雇用の取り組みを進めてまいります。
◆上川あや
特別区の採用区分に身体障害者を対象とする枠があっても、ほかの障害区分に対してないということが、私はそもそも差別的だと思いますので、率先して世田谷区からその改善を図るように進言をしていただくように強く強く求めまして、私の質問を終わります。