◆上川あや
一部のシルバー人材センター会員の不適切な行為と、その後の再発防止策について伺います。
七月末、友人から次のようなメールが届きました。
シルバー人材センターに植木の剪定を依頼したら、派遣されてきたチーフリーダーの人が、なんだかんだと別途、個人的に追加料金を求めてくる。「特別なチェンソーが必要だ」「特別高い梯子を頼まなければならない」などと言って。
おかしいと思ってチェンソーや高い梯子は断った。それでも剪定は滞りなく済み、今度は「出たゴミは、区で回収してもらえないから、懇意の人にトラックで回収に来てもらってあげる」と、また、直接支払う追加料金(確か一万円)の話を持ち出された。おかしいと思ったので、それも断った。剪定のゴミは、少しずつ出せば、回収してもらえると知っていたので。
その後、隣に暮らす親戚が同じ人に依頼したいというので、チーフリーダーには、「くれぐれも追加料金を徴収せず、正規料金で」とお伝えし、親戚を紹介しました。
しかし、その後、確認すると、「区の清掃局は、剪定ゴミは回収してくれない」とか、「毛虫が発生していて、ビニール袋に詰めるのが大変」とか言って気の弱い親戚に信じ込ませ、去年、今年と連続してトラックの追加料金を直接徴収したそう。
シルバーセンターを通して植木剪定を依頼した方々の中に追加料金を徴収されている方々がたくさんいるのではないかと心配。
引用は以上です。この件、不当な追加料金の徴収だと思うんですね。下手をすれば便乗商法の芽を広げることになりかねません。
本件は区にも通報がありまして、シルバー人材センターでも事実確認を行って、回答は規則違反で厳重処罰するだったそうですが、ふたをあけますと就業中止だそうです。これが厳重な処分なのでしょうか。ほとぼりが冷めれば業務再開ということかと思うんですが、ここで言う「中止」とはどこまでを指していらっしゃるのか、また、この会員について、不適切な行為の広がりをさかのぼって、どこまで確認をしたのか、お伺いいたします。
◎川村 工業・雇用促進課長
シルバー人材センターでは、会員の就業上、不適格な行為を防止、是正措置することによって就業の適正化を図ることを目的としまして、措置要領を添えまして、この要領に沿って不適格な会員の管理を行っております。この措置要領では、仕事上のルールなどを守らない会員がいた場合には、通常は就業適正化部会の議を経て理事会において不適格会員に対する措置を決定しておりますが、早急に措置すべき事案が生じた場合には事務局長の委任により対応しております。今回の件では、シルバー人材センターでは本来、植木剪定後のごみ処理作業を受けないこととなっているものの、当該の会員が直接取引を行っていたことが認められたことから、緊急措置のため、事務局長権限にて当該会員に対して植木剪定作業について就業の中止の対応を行ったところでございます。
御質問の就業中止の期間でございますが、特に定めていないが、長い期間を想定していると聞いてございます。
あと、この会員に対してほかの案件、本年度四月から七月について確認しましたところ、その間、五十五件の作業に従事、かかわっていらっしゃったそうですが、ほかの案件については特にそういう不適切な行為はなかったと聞いております。
◆上川あや
伺ったところ、本人に確認しているだけで、利用者になんか伺っていないんですね。これでは本当に実態がつかめたのかどうかもわかりませんし、今年度の三カ月だけの調査なんですよ。また、ほかの植木グループについても調査を行ったというふうに伺いましたが、調査はどのようなもので、その結果はどうだったのか、また、これを受けて実効性ある再発防止策が図られたのかどうかもお答えください。
◎川村 工業・雇用促進課長
今回の件を受けまして、シルバー人材センターでは、植木の会員さん、全体で約八十名いらっしゃるそうです。そのうちリーダーと副リーダーの方、全体で四十名いらっしゃるそうですが、その方に集まっていただいて確認したそうでございます。確認した結果、特にほかの会員さんに対してはルール違反に当たるような行為はなかったそうでございます。
また、再発防止ということでございますが、シルバー人材センターは今回の件を踏まえて、現在、植木剪定業務の進め方について課題をあぶり出すとともに、見直しに向けた検討を進めております。具体的には、検討会を立ち上げまして、植木剪定業務の受け付けから作業終了までの業務の流れについて、依頼者と作業する会員とで双方に誤解が生じないよう、作業手順の見直しなどを検討しているところでございます。また、現在はシルバー人材センターでは対応していない剪定後のごみ掃除についても、その検討会の中で検討していくこととしております。
◆上川あや
しっかりとした改善に期待するんですけれども、おっしゃっているのは植木剪定業務だけの改善策なんですよね。より広く見る必要があるのではないかと私は考えています。
センターの請負業務をめぐっては、私自身、不愉快な思いを過去に経験したことがございました。成城三丁目緑地を夕方に訪ね、バクテリアで分解するバイオトイレを見学して帰ろうと緑地に入りましたところ、まだ区立公園は開園時間なのに、早じまいしようと、途中の園路が閉まっています。しばらくすると、中にいた会員が早じまいしようと上がっていらっしゃったので、まだ開園時間じゃないんですかというふうに抗議をしますと、謝るでもなく、あけてはくださいました。
ところが、バイオトイレの電源はもう既に抜かれていまして、攪拌処理もできない状態です。むっとしてトイレから出てきましたら、あろうことか、区民が利用している広場の真ん中で、立っておしっこをしているんですね。もう本当に気分が悪くて、抗議する気もうせて、そそくさとその場所を立ち去って、公園緑地課長に即座に抗議の電話と善処を申し入れました。その後、課長が来てくださって、御報告を伺ったんですが、いわく以前にもこの緑地では同様の苦情があったと言うんですね。苦情があったことを把握しながら、まだそのように業務が続けられているということの自浄能力の欠如が私には全くわかりませんでした。
植木の剪定などの単発の業務の終了時には、必ず会員が持参をした就業報告書に利用者の方の確認印を押していただいて終了ということなんですが、ならば、日々のサービスの向上と会員のやる気、励みにもなりますので、判ことともに、利用者に対しての簡単に答えられるアンケートなどをつけるなど工夫したらどうかと思うんですね。区からはセンターに毎年八千五百万円余りの補助金が注がれています。実質的な天下り先でもあり、業務を取り仕切る方は区のOBだと確認をしています。しっかりとこうした改善の工夫をしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
◎川村 工業・雇用促進課長
アンケートでございますが、これまでもシルバー人材センターでは、例えば家事援助サービスについてはお客様アンケートを行っております。また、植木事業につきましても今年度実施する予定だと聞いております。御提案いただいたその都度、現場でアンケートをいただくというところ。そこら辺の御提案の内容を含めて、区としてもサービスの質の向上、担保と会員様のやりがいということを考えて、シルバーと話し合っていきたいと思っております。
◆上川あや
終わります。