◆上川あや

最後に、性の多様性に配慮した全庁的なガイドブックの作成についてです。

二十三区のうち既に八区が作成、公表している区民等の性の多様性に適切対応するための職員向けガイドブック・対応要領等について、本区でも整備ができないでしょうか。
さきに述べたように、本区は全国に先駆けパートナーシップ宣誓制度を開始し、全国で初めてトランスジェンダー当事者の議員を議会内に擁し、また、性自認、性的指向への差別禁止を明文化した条例を持つ数少ない自治体の一つであり、全国的にもLGBTQ支援の最先端を行く都市だと目されております。

ところが、現実には本区のLGBTQ支援施策の多くが行政発ではなく、議員からの指摘や提案を受けて初めて検討、実行されてきた経緯があります。
本来、性の多様性への配慮は、各種行政組織のデザインや相談・受付対応における配慮、トイレや更衣室といった施設整備の在り方、福祉や医療、教育に係る人材育成とそのサービス、また、職員の福利厚生やハラスメント防止対策、居住支援や災害対策に至るまで、まさに全庁の各課が日常的に留意するべき事項であるはずです。

ところが、人権男女共同参画課以外の自分事意識、当事者意識は決して十分ではないというのが私の実感です。
この点、他の区で進む職員向けガイドブック等の作成には、職員間に共通理解を育て、判断基準を明確にする。聞いてよいのか悪いのか、どう表現するべきかなどの戸惑いを減らす。当事者対応への萎縮や誤解を防ぎ、適切で速やかな対応を後押しする。区政への信頼を高め、相談しやすい環境をつくる。職場内の無意識の偏見や不適切な言動を防ぐなど、多くの効果が期待できます。
以上の理由から、本区もガイドブック等の作成と共有に取り組んでいただけたらと願うのですが、いかがでしょうか。

◎渡邉 生活文化政策部長

次に、性の多様性に配慮した全庁に向けたガイドブックの作成についてでございます。

区では、これまで毎年、職員のための性的マイノリティーの理解促進研修の実施や、性の多様性に関するハンドブックの作成と全庁への周知、レインボーフラッグの全庁窓口への掲示協力を通じ、性の多様性に関する職員への周知を図っているところでございます。
しかしながら、議員お話しのとおり、現在、区には性の多様性に配慮した全庁で統一的な対応を行うためのマニュアル等、ガイドブックはございません。このため、各職員は区民対応を行う窓口をはじめ、各職場において配慮に欠けた対応をしてしまう場合や、どのように配慮すべきか分からず判断に迷う場面があると考えてございます。また、誤った認識による対応によってはソジハラスメントやアウティングなどの人権侵害につながり、区政への信頼を損なう可能性もあります。
区では今後、職員が統一的な意識を持てるよう、また、その上で適切な対応ができるよう、区民対応に関する職員向けの性的マイノリティーに関する対応ガイドブックの作成を進めてまいります。作成に当たっては、当事者の方の意見や専門的な視点を入れながら内容を検討するとともに、作成後は各職場へガイドブックの内容が浸透するよう、職員研修等を通じまして全庁的な周知を進め、より人権に配慮した対応に努めてまいります。