◆上川あや

続けて、二〇二一年九月の三定で取り上げた区の花、サギソウの区内在来種、武蔵野の探索と今後の利活用についてです。
 
大正時代、三軒茶屋の田んぼで採取されたと伝わるこの武蔵野が今なお存続しているかどうかの確認は、その後順調に進み、この十二月にもDNA解析の結果が出る見通しだと伺いました。その探索は、まず都立園芸高校で教鞭を取られた後、東京農工大学に移られた園芸専門家の先生が、この武蔵野と伝わる種をお持ちであることを確かめ、その御協力を仰ぎ、次いでNHK「趣味の園芸」で講師を務められた別の先生とその御家族により守られてきた種もあると分かり、併せて解析を進めてきたものです。
しかし、これほど貴重な区内在来種の継承と育成がごくごく限られた民間の御意思や労力、コストとスキルのみに依存してきた現状は、行政としてバランスを欠くものと言わざるを得ません。
初めてこの件を取り上げた二〇二一年当時、区のフラワーランドの専門員が十年ほど前まで、この武蔵野を育てていたとも伺いました。ならば、区も改めて栽培に加わることでリスクの分散を図れないでしょうか。また、初回の質問時に提案した農水省系ジーンバンクへの預託など、絶滅を回避する策についても再検討を求めます。
以上の提案も含め、今後、貴重な在来種の保全と利活用をどう進めていく考えか、対応方針を問います。

◎堂薗 みどり33推進担当部長

私からは、区の花、サギソウの在来種をどう守り生かすかについてお答えします。

サギソウの品種でかつて世田谷区に自生していたとされる武蔵野について、現在、その保全、利活用の検討に向けた取組を進めております。昨年度からは東京農工大学との共同研究により、大正期、区内で採取されたと伝わる武蔵野と他地域の自生地のサギソウのDNA分析を行い、比較することで、世田谷由来の系統であることの確認作業を進めています。あわせて、その球根の増殖に向けての研究も進めています。今後も関係する方々の協力を得まして、同研究を含めた取組を続けてまいります。
また、DNA分析の結果、世田谷由来の系統であることが確認できた場合には、サギソウ展示会の活用等、積極的に区民の皆さんに見ていただける機会の提供を検討するとともに、御指摘の専門機関での保存などに向けても事前調査を進めています。
引き続き、サギソウのPRや生物多様性への普及啓発を進めていき、世田谷の自然文化を次世代に継承してまいります。