区立図書館の点訳サービスについて伺います。

私がこの問題を取り上げるのは、令和3年の4定と、令和4年4定の一般質問に続けて3回目。
これまで区教委より頂いた、改善を目指すご答弁のいくつもが空手形のまま何ら改善も達成もされておりませんので、善処を求めて伺います。

まず、区立図書館が、点字図書製作のご依頼を受けるかどうかの広報が、未だに何とも曖昧です。
もっとわかりやすい広報はできないのでしょうか?

区立図書館の障害者サービスの根拠規定「障害者サービス要綱」の第6条の項目名は、(録音図書・点字図書の貸出し・製作)で、その第4項には「録音図書・点字図書を製作することができる」と明瞭に書かれてます。

ところが、当の障害者の方々に図書館が配布しているしおりには「ご相談ください」とあるだけです。
同様に、区立図書館のHPのご案内も「個別にご相談ください」とあるだけで、点字図書製作のリクエストを受けるのかどうかは不明瞭。
加えて区のホームページの「視覚障害のある方への支援」のページに至っては、点字図書の製作自体、全く触れずじまいです。
区立図書館は、同じ「しおり」の中で、対面朗読だったら「お読みします」 点字図書の貸し出しだったら、「お貸しします」と書いているのですから、点字図書の製作も「リクエストをお受けします」と明確に書けないのでしょうか?

続けて区民の点訳ニーズを満たすに足る人材養成です。

区がかつて人材養成した点訳奉仕員の皆さんが、今なお点訳サークル「てんとうむし」としてご活躍中ですが、そのメンバーも後期高齢者となり半減しています。
まさに、それに続く後継者の育成と確保は喫緊の課題なのですが、未だに具体的な改善策はないままです。
専門の点訳スキルを学ぶ研修会を開くなり、既にスキルのある後継者を呼び込むなど、形にするべきです。
今後どのように後継者の養成、確保を急ぐのか具体的な対応方針を伺います。

次に、点訳ニーズも様々で近年、全国的に課題となっているのが、数学や化学(バケガク)といった専門領域を点訳できる方々が、その第一線から退きつつあることで、現に点訳を担う事業所の方々(ほうぼう)で専門書の点訳が断られるようになってます。
こうした課題に、「情報保障」を図るべき区と区教委はどう対処なさるのか、対応方針を伺います。

第4に私物の点訳ニーズにどう応えていくのかです。

令和4年4定の一般質問で、図書以外の私的な文書の点訳にも応じるべきだと再質問したところ、中村副区長より、区は、障害理解の促進と地域共生社会の実現をめざす条例で、障害者の意思疎通等の手段の保障や人材育成についても必要な施策を講じていくことを定めていると前置きしたうえで「お話のありましたような、私的文書の点訳ニーズにも応える環境の整備について検討してまいります。」とお答えになったはずですが、3年経つ今も進展はないままです。
こちらも時間をかけることなく課題を整理し、お受けできるサービスとして広報するべきです。
例えば、目黒区立図書館のホームページでは「図書館の資料だけでなく、個人の持ち込み資料の録音・点訳等もできます」と私物の点訳ニーズにも応える姿勢が鮮明です。

区立図書館にも同様の対処を求めるものですが、ご見解は如何ですか?

4回目の質疑をしなくても済むよう、期待して私の質疑を終わります。