◆上川あや

次に、障害者の日常生活用具給付事業について伺います。

おととし二月の本会議昨年三月の予特と二年続けて、三十年間ほぼ据え置かれたままだったその価格、オストメイト装具の給付基準額について、実勢価格に見合う引上げを求めました。来年度の予算をもって、ようやくその改善される見通しが立ったと伺っています。まず、どういう改善を予定されているか、御説明をいただけますでしょうか。

◎宮川 障害施策推進課長

障害者の日常生活用具給付事業は、障害者総合支援法の地域生活支援事業の一つで、自治体が品目や給付基準額を決めることができる仕組みです。ストーマ基準額については、長期間見直していなかった給付基準額を令和五年十月に改定したものの、当事者団体からは使用実態を十分に踏まえていないとの御意見をいただいていました。
今年度、利用者アンケートやストーマ装具事業者からの聞き取り等を実施し、見直しに向けた庁内検討を行った上で、令和七年度当初予算に新たな給付基準額で計上しています。令和七年十月からは消化器系装具については現行額が九千十円から一万二千四百五十円、泌尿器系装具は現行額一万一千八百四十円から一万三千六百五十円とする予定です。

◆上川あや

ありがとうございます。
他方で、その給付基準額が実勢価格とずれている日常生活用具は、ほかにもあると考えています。例えば拡大読書器です。当区においても、その給付基準額はオストメイトの装具と同様、三十年もの長きにわたり据え置かれたままとなっています。そうした事態の改善を目指し、ロービジョン学会が全国の自治体にその見直しを求める要請書を出しています。区もこれを受け取ったことと思いますが、その実勢価格とのずれも見直されるべきではないのでしょうか。お伺いします。

◎宮川 障害施策推進課長

視覚障害者用読書器は卓上型と携帯型の二種があり、現在の区の給付基準額は携帯型に対応しているものの、卓上型の場合、基本的な一割負担に加えて四万円ほどの自己負担が必要になる状況です。日常生活用具は障害者が日常生活や社会生活を送る上で必要な用具であり、給付基準額については、実勢価格を反映した見直しが適切に行われることが必要と考えます。今後、本事業において給付基準額の見直しや品目の追加等が適宜実態に合ったものとなるよう、関係所管と協議調整してまいります。

◆上川あや

ぜひ、しっかりお願いいたします。他区と比べても、本区の日常生活用具の品目、非常に多いんですけれども、やはり適宜、言われたことだけ直すということではなくて、実勢価格とのずれ、しっかり見直していただけるように改めてお願いしまして、私の質疑を終わります。