◆上川あや
次に、大蔵第二運動公園内にある区立の宿泊室についてです。
同宿泊室は、旅館業法でいう旅館・ホテル営業に位置づけられるれっきとした公共の宿の一つです。
付近にホテルや旅館のない大蔵エリアにとっては、親戚の呼び寄せ等にも利用できて、区にとっても貴重な財産の一つだと考えるのですが、区も、指定管理者であるスポーツ振興財団も、その存在を広く知っていただく努力が乏しいようで、大変歯がゆく思っています。世田谷区も区立のミニホテルみたいなものを持っているんですよと周囲の区民の方にお話しすると、一様に驚かれる、それくらい知られていない施設のままなんです。
残念なことに、ネット空間に複数ある公共の宿などのリストにも掲載されることはなく、また、民間の宿泊予約サイトにも全く引っかかることのないこの施設、まずはその概要と予約方法、利用率を御紹介いただけますか。
◎越智 スポーツ施設課長
大蔵第二運動場の宿泊室には、六畳のお部屋が一室、十二・五畳の部屋が五室ございます。御利用の際は、電話または窓口で予約の受付を行ってございます。
御利用される方は、研修や合宿などで施設に訪れられた方、また、それ以外に遠方から、例えば区内の実家への帰省に伴う御利用、また、財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウスからの要請によりまして、成育医療研究センター入院患者の御家族に御利用いただくといった取組も行ってございます。
令和五年度の利用率は、六畳のお部屋が約四五%、十二・五畳のお部屋が平均で約二七%でございます。
◆上川あや
利用率が非常に低い状態のままなんですが、区民や区外の方にもっと知ってもらう努力をするべきだと思っています。
例えば、今日いかなるスモールビジネスでも、起業なさるとなると、グーグルマップにその営業拠点の所在や名称、営業時間、商品あるいは内部の写真、主だった商品内容や連絡先、予約先のリンク等を登録して知っていただくという努力も普通だと思います。その登録は簡単で、スタッフが入力をすれば料金もかかりません。早ければ翌日にはグーグルマップ上に、この施設とか店舗が表示されます。そうなりますと、近くにホテルを求める多くのユーザーの目にも留まり、利用客の増も期待ができるのではないかと考えます。こうした取組もすぐにでもできることと考えるんですけれども、いかがでしょうか。
◎越智 スポーツ施設課長
御指摘のとおり、現在の利用率をさらに改善していく必要があると認識しております。利用者拡大につなげるための方策といたしまして、御提案のグーグルマップの活用は、それまでに要する時間ですとか、コスト面、またその効果におきまして、非常に有効な手段の一つであると考えてございます。このことを踏まえまして、スポーツ振興財団と利用者拡大の方策につきまして速やかに協議をいたしまして、具体化を図ってまいります。
◆上川あや
あわせて、手数料は数%かかるそうですが、宿泊予約サイトの御活用はいかがでしょうか。
◎越智 スポーツ施設課長
利用者ニーズといたしましては、先ほども申しましたとおり、施設利用者、また遠方からの御利用、また一部福祉的な目的の御利用もございますが、この間、公共施設における税外収入向上の御意見も様々いただいているところでございまして、その方策としての旅行予約サイトの登録の御提案につきましては、その手数料に係る影響なども踏まえながら、スポーツ振興財団と検討をしてまいります。
◆上川あや
これが実現できますと、世界中から二十四時間、言語の壁を越えて予約が可能になりまして、やっぱり利用率の向上が図れると思いますので、ぜひ積極的な展開を期待して、私の質問を終わらせていただきます。