◆上川あや
第四に、住民登録を持たないホームレス、ネットカフェ滞在者等への予防接種についてです。
このような方々に対しては、四月三十日の厚労省の事務連絡で、区も予防接種の情報提供と相談対応、いずれの市町村にも住民登録がない場合の接種券の発行等が求められておりますが、本区の対応は一向に見えてまいりません。漏れのない、しっかりとした対処ができるのか、その手法、スケジュールを問います。
第五に、特別区人事厚生事務組合の下、二十三区一体で処理をしている生活保護法、社会福祉法等に基づく四種の福祉施設、並びにホームレス援護施設の入所者についてです。
これらについても漏れなく接種へとつなぐ適切な対処が求められますが、いかがでしょうか、説明を求めます。
◎澁田 保健福祉政策部長
私からは、二点についてお答えさせていただきます。
一点目、ホームレス等への予防接種についてでございます。
お話がありましたとおり、厚生労働省より、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種について、ホームレス等に対し周知啓発を行うよう通知がされております。周知に当たりましては、区で作成いたしますチラシによりワクチン接種の基本情報も提供し、ワクチン接種の希望の有無の確認を行ってまいります。具体的には、ホームレスの方につきましては、東京都と特別区が実施主体である自立支援センター渋谷寮が行っております巡回相談の機会を活用しまして、また、ネットカフェ長期滞在者につきましては支所の生活支援課職員がネットカフェを個別訪問いたしまして、ワクチン接種に関する情報提供や接種勧奨を実施することとしております。周知用のチラシが出来上がり次第、七月末までに周知啓発を図り、希望する方には接種できるよう準備を進めております。二点目でございます。生活保護法等の福祉施設の入所者の予防接種についてお答えいたします。
生活保護法関連の施設といたしましては、生活保護法に基づく更生施設、宿所提供施設、社会福祉法等に基づく宿泊所、ホームレスの自立支援を目的とする自立支援センターがございまして、区内施設へのワクチン接種に関する情報提供を実施しております。また、各施設に入所している方につきましては、各総合支所保健福祉センター生活支援課が個々の利用者の状況を把握しております。
今後、生活支援課のケースワーカーが、区の接種方針に基づき、ワクチンの接種対象者の年齢や基礎疾患の有無により接種時期が異なることなどに留意しながら、保護施設等と連携し、ワクチン接種の希望の有無の確認など、円滑な接種に向けてアプローチし、接種を希望する全ての方が接種できるよう対応してまいります。