◆上川あや

最後に、区の国際交流事業、国際理解教育についての提案です。

当区は、意外や意外、国内有数のインターナショナルスクールの集積地になっています。
現在は、清泉、セント・メリーズ、そしてブリティッシュ・スクールの三校があり、合わせて二千百人余りが学んでいます。また、来年度、三軒茶屋に国内最大、最古の外国大学日本校、テンプル大学も移転してまいります。その学生数を合わせますと、区内の英語主体で教育を受ける教育機関の学生数は三千五百人以上、これに区内在住の三千二百人の在住の留学生を含む二万人の外国人区民を資源として捉えますと、国際交流、国際理解教育につなげる事業を川場村で実現できるのではないかと考えています。
当区から姉妹都市に派遣できる児童生徒数は年間五十人にも達しない状況です。国際都市との交流事業の拡大には手間も経費もかかりますが、こうした区内に豊富な外国人人材と、比較的利用率の低い秋から春にかけての区民健康村を結びつければ、泊まりがけでさまざまな企画を通じて区民相互間の交流を深めることができると考えます。区教委と連携すれば、例えば外国人親子と日本人親子で参加するイングリッシュキャンプなども検討できるのではないかと考えるんですけれども、いかがでしょうか。

◎田中 生活文化部長

区民健康村では、利用者層の拡大に向け、農業塾や里山塾の開催、里山自然学校の実施など、何度も川場村に来ていただける取り組みを進めております。平成二十八年度には、外国人から見た川場の魅力の発見などを目的として、外国人留学生向けに区民健康村及び川場村のモニターツアーを行いました。そば打ち体験などの交流事業にも参加し、ともに体験された日本人参加者からも御好評をいただいたところです。
世田谷と深い結びつきがあり、四季折々の豊かな自然の魅力あふれる川場村での交流事業は、世田谷にお住まいの方や外国から来られた方に、世田谷とは違った日本の魅力を知っていただく貴重な機会となり、また、川場村での交流が世田谷の地域での交流を深めることにもつながると考えます。
川場村は、世田谷区と同様に、東京二〇二〇大会のアメリカ合衆国のホストタウンとなっていることもあり、今後も、区民健康村を活用した国際交流事業について、教育委員会など関連機関と連携しながら検討してまいります。