◆上川あや
続いて、国の規制緩和を生かした多摩川河川敷の民間活力導入について伺います。
二〇一一年の国の規制緩和で、従来、公共利用しか許されてこなかった河川敷が営利目的でも利用できるように変わりました。これを生かし、かつて区内随一の別荘地、行楽地としてにぎわい、川辺には料亭群が並び、川面に浮かぶ屋形船で新鮮なアユ料理を賞味できた二子玉川周辺の河川敷で、川床やオープンカフェの設置等を検討してはどうかと二〇一二年六月に議会提案いたしました。また、同じ質問では、環境改善から、ここ数年、大量に遡上するようになった多摩川産アユについても積極的な活用をと求めました。
区長答弁はいずれも大変前向きなものでしたが、以来三年、何の変化もありません。
この間、日本橋では、日本橋川の河川敷の一部で規制緩和を生かした川床の第一号も誕生しております。区の取り組みの立ちおくれは明らかです。どうなっているのでしょうか。その後の取り組みについて報告を求めます。また、今後の展開に当たっては、今年度よりスタートをする二子玉川地域のエリアマネジメントを生かすべきだと考えます。官民協働で行うエリアマネジメントのまちづくりにおいても、同地域の歴史性を生かした川床の開設や屋形船の係留、多摩川産アユの活用はうってつけの素材になるものと考えます。改めて取り組むお考えがあるのかどうか、区の見解を伺います。
◎花房 産業政策部長
私からは、多摩川河川敷の活用につきまして、検討状況とエリアマネジメントの活用について御答弁いたします。
多摩川河川敷の豊かな自然環境は、市街地開発を経て、多くの商業施設が開業し、ドラマチックに変貌を遂げた二子玉川エリアにおいて、変わらぬ魅力を持つ観光資源として重要な要素であると考えております。
河川敷地利用の規制緩和や、自治体が地元町会や商店街等が参加した協議会などにより地域の合意を得て、民間事業者の占用使用を可能とするもので、区は平成二十四年七月に開催された地域の魅力再発見をテーマとした意見交換会で取り上げました。また、同年九月には、多摩川漁業協同組合の関係者へアユの状況についてヒアリングを行っておりますが、その後は具体的な取り組みまでには至っていない状況でございます。一方、二子玉川におけるエリアマネジメントにつきましては、この四月十日に、地元町会を初めとして、複数の地域事業者がメンバーとなり、二子玉川エリアマネジメンツという名称で設立されました。現在、二子玉川エリアマネジメンツでは、組織体制を整備しながら、当面の課題について、ワークショップの開催を検討するなど、地域の実情に関する認識の共有化を図っていく段階であると所管部より聞いております。
産業政策部といたしましては、関係所管と連携いたしまして、大きく生まれ変わった二子玉川で、区民はもとより、国内外の旅行者など、多くの方々に楽しんでいただくため、たくさんのアユが遡上する豊かな多摩川と河川敷地の活用など、世田谷のまちなか観光の新たな魅力となるよう、取り組んでまいります。以上でございます。
◆上川あや
河川敷の活用についてですけれども、議会質問のその年だけ取り組みをしていただくのでは仕方がないんです。ぜひ再々質問がないように、しっかり取り組んでいただくよう求めます。