具体的な成果

★公園トイレの更新、洋式化が進展しています。

 

公園トイレには老朽化が目立ち、和式便器しかない箇所が多すぎると指摘。
これを受け区が全カ所点検し「維持更新計画」ができました。
質問時(2015年6月)34%足らずだった洋式便器が本年2018年4月には56%に逆転。多くの設備が新しくなりました。

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◆上川あや

通告に基づき、質問いたします。

初めに、私からも区立公園トイレの改善について伺います。
当区は九八年、全国に先駆け、公衆トイレの設計、アイデアのコンペを実施するなど、公衆トイレの改善にいち早く取り組んできた自治体の一つだとされています。九カ所ある区立公衆トイレのうち、昭和の建物は代田公衆トイレの一カ所のみ。その他は全て平成に入り新築、改築された建物です。また、このうち五カ所は、二十一年度策定のバリアフリー改善計画に基づき、ユニバーサルデザインの観点からの改修工事まで終えています。学校トイレも九九年には独自の改修マニュアルを整備し、二〇〇一年度にはトイレサミットを開催、毎年、小学校二校、中学校一校を目標に計画的な改修が進められてきました。ところが、公園トイレは、全体としての評価点検も改善計画もないままに時代に取り残され、利用者の利便が考えられていない施設が多いと感じます。

そこで伺います。新宿区では、二〇〇九年度に清潔できれいなトイレづくりのための指針を定め、区内全箇所の公衆・公園トイレについて、既存資料の調査並びに破損、故障、落書き及び汚れ等の目視点検調査を行い、計画的改修を進めています。調査の結果、修繕が不要だった公園トイレはたったの九%、一部修繕が必要が六三・九%と圧倒的に多く、以下、大規模修繕が必要が一八・九%、建てかえが必要が八・二%と続きました。そのうち、大規模修繕が必要、建てかえが必要とされたトイレは築二十年を超えたものに集中しておりました。世田谷区立公園のトイレで築二十年を超えたトイレは八十五カ所、三八%に上ります。うち、十八カ所は築三十年を超えています。改修、改善を要するトイレも少なくないものと考えます。新宿区同様の全箇所点検を行い、改善計画を立てていくべきと考えますが、いかがか、区の見解を伺います。

また、関連して、安全安心の観点から、公園トイレの見通し、明るさの確保を求めます。
警察庁の安全・安心まちづくり推進要綱の改正に伴い、昨年八月、公園の整備・管理に係る防犯上の留意事項が通知文書として出されています。そこでは、公園トイレについて、危険の大きい場所になりがちであるので、周辺の道路、住宅等からの見通しを確保すること、建物の入り口付近及び内部において、人の顔及び行動を明確に識別できる程度以上の照度を確保することの二点を求めています。同通達の注記では、人の顔及び行動を明確に識別できる明るさは、平均水平面照度でおおむね五十ルクス以上とされましたが、これを満たさぬトイレも多いものと考えます。安全安心の観点から、点検、さらに改修を求めます。区の見解を伺います。

加えて、個々の便器については、洋式便座を中心としたものに改めていくべきです。
おととし、山形県の行政相談委員協議会が行ったトイレに関する調査によれば、外出時に利用するトイレで洋式を利用するとした人が五九・四%と六割を占め、どちらも利用するが二七・四%、和式を利用するは一三・二%と少数でした。洋式を利用する人は、二十歳未満で六九%、二十代で六六・七%、五十歳代で六四・六%、六十歳以上で六三・八%と若い世代と高齢者に特に多く、洋式トイレをふやしてほしいという意見、要望も六八%に達しました。ところが、当区の公園トイレの洋式化率はわずかに三四%です。和式便器しか設置されていないトイレも何と百十九カ所に上ります。これらのことから、現状がニーズを満たさぬことは明らかです。洋式便器への計画的な改修が必要だと考えますが、いかがか、区の見解を伺います。

◎澤谷 みどりとみず政策担当部長

私からは、公園トイレの改善についてと神明の森みつ池の蛍について、それぞれ三点ずつお答え申し上げます。

まず初めに、公園トイレの改善について、区で改修が必要なトイレは少なくないのではないか、点検を行い、改善計画を立てるべきだと考えるがいかがかということについてと、トイレの明るさについて、安全安心の観点から、点検、改善につきまして、二点お答えいたします。
公園トイレの施設評価や改修計画につきましては、先ほども御答弁いたしましたが、今年度より既存トイレの調査、評価等を行い、公共施設等総合管理計画の個別計画の一つとして、改修計画の策定に着手してまいります。
安全安心の観点から、見通し、照度の確保を図るべきとの御指摘でございますが、新築、建てかえを行ってきたトイレにつきましては、これまでも五十ルクス以上の平均水平面照度を確保するよう整備を進めてまいりました。今後、行う調査の中で、トイレの内外の明るさや見通しなどについても、警察庁の通達やその他の基準類に適合するか否かを再度評価してまいります。なお、照度不足と評価されたトイレにつきましては、照明の変更や増設などの単独工事が施工面、費用面で実施可能かどうか検討してまいります。
今後も引き続き、誰もが使いやすい安全安心のトイレの整備に努めてまいります。

次に、区立公園のトイレの洋式化率は三四%であるが、計画的に洋式に改めていくべきと考えるがどうかについて御答弁申し上げます。
公園トイレの洋式化につきましては、全数四百二十基のうち、和式が二百七十七基に対し、洋式が百四十三基と、議員御指摘のとおり、洋式の割合が低く、公園トイレが区民の生活スタイルに追いついていないのが現状です。
区では、これまで平成十九年三月に策定しましたユニバーサルデザイン推進条例の基準に基づき、トイレの建てかえ時には、一カ所以上の腰かけ式便器を設置してきておりますが、今後の改修計画策定に当たりましては、建てかえを伴わなくても既存の和式便器を洋式便器に交換するか否かの検討を加え、洋式トイレの整備をスピードアップさせてまいりたいと考えております。

◆上川あや

再質問いたします。
公園トイレの計画的な改善はお約束くださったんですが、設備面だけの改善だけではなくて、清掃などソフト面でもぜひ見直していただきたいと考えています。便器の清掃やトイレットペーパーの補充などは現状でもやっていただいていることは承知をしております。ただ、実際、見に行ってみますと、クモの巣がそのまま張られていたり、落書きがそのまま残されていたりと、こういったソフトの運用では困ると思っております。あわせて改善いただけるのかどうか、御答弁を改めてお願いいたします。

◎澤谷 みどりとみず政策担当部長

再質問に御答弁申し上げます。
公園内のソフト面での改善についての御質問でございますが、区内の公園には二百二十三カ所のトイレが設置されておりまして、職員による定期点検や日々清掃を行う委託業者によります通報などによりまして、落書きやトイレの破損等を早期に発見して、対応しているところでございます。また、お話のありましたクモの巣につきましては、月に一回から二回程度実施しております定期清掃におきまして除去しているところでありますが、日常の清掃時に発見できないものがあることも事実でございます。
いずれにいたしましても、今後も区民の方々に快適に利用していただけるよう、トイレの適正な維持管理に努めてまいります。
以上でございます。