◆上川あや

最後に、災害時の給水拠点について伺います。
都の首都直下地震等による東京の被害想定によれば、区内で震災時に断水する割合は最大四六%です。実に四十万人の我々区民の水供給が断たれる計算です。
一方、昨年2月の私の議会質問で、区の公共施設の受水槽内には、断水時にも四十五万人分の三日分の飲み水が残るとわかりました。その水を衛生的に使えるよう、受水槽下部に応急給水栓を整備するよう昨年議会提案しましたところ、区は昨年、約九百万円を投じ、年末までに区立小中学校五十八校でその整備を終えたと把握をしています。また、再来年度には全校で整備を終える計画だとしています。
ところが、これらの設備が災害時に給水拠点として機能することは区民に全く知らされておりません。現状では半径二キロに一カ所の都の給水拠点だけが案内されているだけです。高齢者、障害者、母子家庭、みずから水を運ぶことが難しい区民の方々に率先してこうした情報は提供されるべきと考えますがいかがか。

◎阿部 危機管理室長

私からは、小中学校等を給水拠点として位置づけるべき、また周知すべきとの御質問に御答弁申し上げます。

災害時の水の確保につきましては各家庭での備蓄が基本となりますが、東京都は、震災により水道管が破裂するなどして給水ができなくなった場合の応急給水について、都の浄水場など区内外十二カ所の給水拠点で原則行うこととしており、区内のほぼ全域が給水拠点から二キロの範囲となっております。
区独自では、区役所の井戸を活用した給水や、日本女子体育大学との協力協定に基づき給水を実施してまいります。また、断水地域の状況や水道施設の復旧状況などに応じて、スタンドパイプを利用した仮設給水栓からの応急給水を行うこととされており、本年度末に区内小中学校への配備が完了いたします。あわせて、区では小中学校などの受水槽についても活用することとしております。
区といたしましては、スタンドパイプや受水槽などを活用し、区民により身近な場所で応急給水が可能となるように、避難所となる区立小中学校を給水拠点と位置づけるべく、平成二十七年度から開始する次期地域防災計画の修正に向けて検討するとともに、修正に合わせまして、計画上の位置づけ、あるいは内容等につきまして、区のホームページ、区民行動マニュアル等で区民の皆様に周知してまいります。
以上でございます。