◆上川あや

初めに、情報公開を掲げる保坂区長に、庁議を公開する気があるのかどうか伺います。

区長当選後、初めての定例会となった第二回定例会の招集あいさつで区長は、取り組んでいきたいことの第一に、情報公開と区民参加の推進を掲げ、情報公開の徹底は、金と時間がかからない行政改革の道具である。ふだんから監視、そしてチェックを受けてこそ、予算の効率的な執行や行政組織の肥大化をとめることができると語られました。
また、本定例会の招集あいさつでも区長は、災害対策を縦軸に、情報公開と区民参加を横軸に区政の見直しを進めていく方針を明らかにしました。

ならば、区の政策決定の最高機関である庁議についても積極的に公開するべきと考えます。既に新座市、国立市、埼玉県等の庁議は原則傍聴が可能となっています。練馬区、狛江市、堺市、富津市等でも会議録の全文をホームページ公開しています。さらに、板橋、中野の両区も議事の要旨をホームページ公開しています。
区民に対し、開催日も非公開、議事次第も非公開、会議録や配付資料も非公開、傍聴も許さないという従来のあり方は、保坂区長のもと、変えていくべき五%に入るものと考えますが、いかがでしょうか。

また、区職員が情報共有をするための庁内イントラネットにおいてすら、庁議については開催日しか載せられておりません。このため、多くの職員は議題が何であるのかすらわからない。これが若手職員の意見を聞くという区長の姿勢なのでしょうか。あわせて区長の見解を伺います。

◎保坂 区長

上川議員にお答えいたします。

区では、行財政運営の基本方針や重要施策等の決定に当たり、関係所管部長による審議を行うため、庁議規則にのっとって政策会議という庁議を設置しています。庁議で審議する内容は政策形成の過程にある情報であることから、意思決定の中立性を保つため公開をしておりませんが、決定された個別の事案については常任委員会等で議会に報告し、ご意見、ご議論をいただいている状況です。

ただ、議員ご指摘になった、庁議に関して情報の公開というものがまるでないではないかと。他の自治体のこともお挙げになりました。まさに情報公開とその住民参加は両輪なので、これはさまざまな角度から検討するテーマだと思います。これは、行政運営上の問題が意思形成過程ということで生じてくる面もあると思いますが、その場合は、どういうふうに公開の仕方、さまざまあろうかと思います。これは庁内で議論していきたいと思いますし、私は過去四回、十人単位で二十代後半から三十代前半の若手職員との意見交換をしてまいりました。そういった職員たちが区長室というところに来ること自体初めてでしたけれども、しかし、突然そこに来たわけで、常に区の意思決定がどういうプロセスで、どういうタイミングで行われているのかということについて職員全体に知っていただくということも大変重要だろうというふうにとらえております。

◎宮崎 政策経営部長

私からは、庁議に関しましての職員との関係についてお答え申し上げます。
庁議の内容につきまして、職員の周知でございますが、現在は、会議終了後にその結果を取りまとめまして各部長に送付しておりますが、今後、広く職員周知に向けた情報提供の方法につきましても検討させていただきたいと考えております。
また、庁議にかかります多くの案件でございますけれども、決定過程の素案の段階で庁内からの意見の申し出を受け付けるなど、極力幅広い視点で議論できる環境を整えてきております。また、ご案内のとおり、区では職員提案制度からの政策に結びつけているケースもございます。
今後とも、職員からの意見につきまして積極的に聞くようにし、活気ある職場風土を保つよう心がけてまいります。以上です。

◆上川あや

ご答弁ありがとうございました。
庁議の公開に関しましては、前に出るご答弁で期待していいのかなと思いました。ぜひ東京二十三区の中では庁議の傍聴まで認めているところは今のところございませんけれども、二十三区初の先端を行く公開度合い、区長のもとのリーダーシップを期待しております。