◆上川あや

区の令和七年度各会計予算全てに賛成する立場から意見と要望を申し上げます。

まず、区有財産等を管理する管理体制が甘過ぎることについてです。五万点余りの資料を保管する区立郷土資料館地下の収蔵庫は、その地下水位の高さから水没リスクのある施設と見るべきです。区は私の指摘を受け、地下水くみ上げポンプ用の自家発電設備を備えましたが、しょせん、三十一時間しかもたない付け焼刃です。抜本的対策はないままです。

また、埋蔵文化財を保管する宇奈根の考古資料室も、深さ三メートルの浸水想定区域に立つプレハブ建築で、洪水時には建物ごとを押し流されるリスクを否定できません。加えて、区立美術館がその館内に設けた収蔵施設も、そもそも美術品を損なわないガス消火設備がない上、消火は人力に頼るほかないのに夜間は無人です。それでいて、収蔵庫の耐火性能は僅かに三十分というのが区の回答でした。いずれもリスクヘッジが甘過ぎます。それぞれに、リスク回避に向けた再配置を本格検討するよう求めます。

次に、障害者支援についてです。
私より二年続けた議論の末、ようやく来年度より、オストメイト装具の給付基準額がほぼ三十年ぶりに実勢価格まで引き上げられることとなりましたが、今回新たに質疑で取り上げた拡大読書器はじめ、長らく基準額の見直しがない品目が多過ぎます。議員から一々指摘を受け、小出しに基準額を引き上げる対処はもうやめて、全面点検するよう改めて求めます。また、障害者手帳の交付対象ではないため、全額自己負担、オーダーメイドの義眼の購入を繰り返し強いられてきた片目失明者の困難も深刻です。区独自の負担軽減策の早急な立ち上げも改めて求めます。

最後に、空襲被害者支援についてです。
私の補充質疑に応えて、区は太平洋戦争中の空襲で被害を受けた区民に見舞金を支給するなどの独自の支援策を検討する姿勢を明らかにされましたが、その後の報道によれば、区は区内に住み、空襲や艦砲射撃などでけがをして障害が残った人にのみ見舞金を支給する想定であるようで、それでは支援対象が狭過ぎやしないかと懸念をしています。
支援をなさるなら、区の障害理解の促進条例にのっとり、障害者手帳の有無を問わず、一人一人が負わされた心身の困難に応じて支援するべきですし、戦争により両親や保護者を失い、苦難の中その人生を歩まれた戦災孤児についても見舞いの対象から外すことのないよう十分な検討を求めます。
以上を申し上げ、私の意見といたします。