◆上川あや

総括質疑に引き続き、聴覚障害者の「知る権利」の保障、情報保障について伺います。
平成20年9月の一般質問、ならびに翌10月の決算質疑で、世田谷区の手話通訳者派遣サービスの利用制限の緩和について取り上げました。都内の十一区十九市の手話通訳者派遣事業が、そもそもその利用が無制限であるのに対し、世田谷区の派遣事業は利用回数、時間数とも限度数が少なく、区民に利用をためらわせる原因になっている。区も利用制限の撤廃か緩和を行い、区民が利用しやすい制度に改めるべきだと申し上げました。

その結果、区は今年度より、手話通訳者の派遣回数、時間数ともにその限度数を三カ月十八回から四十五回に、計四十五時間から計九十時間にと倍増してくださいましたけれども、手話がわからない八割以上の聴覚障害者に必要な要約筆記者の派遣については三カ月に十八回、四十五時間までと据え置かれたままでした。

同じ聴覚障害者に対するコミュニケーション支援であるのにこういった不公平はおかしいと私自身は考えています。要約筆記者の派遣も手話通訳者の派遣と同じレベルにぜひ引き上げていただきたいと考えるんですけれども、いかがでしょうか。

◎山本 障害施策推進課長

身体障害者手帳をお持ちの聴覚障害者の方には、講演会の内容などを障害者の隣で即時にノートに写す要約筆記者の派遣を三カ月十八回、四十五時間を限度として実施しており、平成二十二年四月から平成二十三年一月までに五名の方が就職説明会や教養講座などの場で利用されております。
ご質問の要約筆記者の派遣時間の拡充につきましては、聴覚障害者の方の情報保障やコミュニケーション支援の観点から、他区の状況や利用実績などを考慮の上、今後の検討課題とさせていただきたいと考えております。

◆上川あや

ぜひ改善させてください。