◆上川あや

話は変わりまして、総合運動場の陸上競技場の改築について伺います。
同改築計画では、障害のある方等も介助者と一緒に入れる性別不問の更衣室があると伺って、すばらしい配慮だと感じました。改築の全体像とあわせて、施設の概要を御報告ください。

◎須藤 スポーツ推進課長

総合運動場陸上競技場スタンドの改築は、アメリカ選手団キャンプを受け入れることを契機に、区にとって価値あるレガシーを創出するとともに、障害者スポーツの推進、区民の利用環境改善のために実施をするものとなっております。新しいスタンドはユニバーサルデザインに対応した全ての人が利用しやすい施設として整備していくこととし、通常の更衣室やシャワー室に加えまして、障害のある方が健常者の方と同様に気軽に施設を利用できるよう、誰でも利用可能な多機能トイレ、エレベーター、車椅子対応トイレ、車椅子対応更衣室、シャワー室、授乳室、車椅子対応の観覧席等を備えた施設となっております。委員お話しの介助者と入れる性別不問の更衣室につきましては、施設機能に柔軟性を持たせまして、車椅子対応更衣室、シャワー室を、男女更衣室を通らず、外から直接入ることができる仕様としたもので、男女更衣室とは独立して、どなたでも利用できる個人用の更衣室、シャワー室として運用することが可能なものとなっております。

◆上川あや

同様の異性介助が可能な更衣室、トイレ、シャワールームは、ほかのスポーツ施設でも今後ぜひ必要になってくると思うんですけれども、現状の区内全体の整備状況はどのようなものでしょうか。

◎須藤 スポーツ推進課長

現在、新たに整備しております総合運動場のスタンドや希望丘地域体育館におきましては、男女更衣室、シャワー室とは別に、車椅子対応の更衣室、シャワー室を設けております。また、総合運動場温水プール及び千歳温水プールにつきましても、男女更衣室とは別に、介助が必要な方が御家族等と利用できる更衣室、シャワー室、トイレを設けております。

◆上川あや

数ある区立のスポーツ施設の中でも、車椅子でも使えるシャワールームのある場所が四カ所だけというのは非常に残念だと感じています。
私も今回、関心を持って調べてみたんですが、東京都の施設では、二カ所ある障害者スポーツセンターは言うに及ばず、改築された東京体育館でも、また、新たに改築された駒沢オリンピック公園の屋内球技場でも、だれでも更衣室や誰でも使えるシャワールームが設置をされておりました。ほかの区では、江東区の深川スポーツセンターでは性別不問のだれでも更衣室が各フロアにあるということで配慮が徹底されていると思いました。
当区においても今後計画されている上用賀公園などはもちろんのこと、ほかのスポーツ施設の整備、改修に当たっても、障害者を想定した整備を当然のこととしていただきたいと考えているんですけれども、見解はいかがでしょうか。

◎須藤 スポーツ推進課長

先ほど御答弁させていただきましたとおり、新たに整備する陸上競技場スタンドや希望丘地域体育館等につきましては、男女更衣室などとは別に利用可能な更衣室、シャワー室を整備しております。しかしながら、他のスポーツ施設の多くは、男性用、女性用それぞれの更衣室しか備えておらず、例えば介助が必要な障害のある方が更衣室を利用する際に、障害のある方と介助者の性別が異なる場合、一緒に更衣室を利用できないといった課題がございます。区民の皆様が安全安心、快適に利用できるスポーツ施設とするためには、多世代のスポーツニーズに応えるとともに、障害者スポーツの推進、施設へのユニバーサルデザインの導入など、いつでも、どこでも、誰でも、いつまでも気軽にスポーツを楽しめる環境の整備が重要であると考えております。
委員御指摘のケースも踏まえ、今後、新たに計画するスポーツ施設や既存のスポーツ施設等についても、施設の特性、面積などを考慮しつつ、より多くの人が利用しやすいスポーツ施設の整備に取り組んでまいります。

◆上川あや

今、挙げました性別不問の各施設は、性別移行期にあるトランスジェンダーの人にもとても大切な施設なんですね。障害者限定だととられる名称ですと使いにくくなりますので、ほかの区や都にもありますようにだれでも更衣室など、余りにも狭く限定しない名称で、ぜひ配慮を徹底していただけるようにお願いいたしまして、私の質疑を終わります。