◆上川あや

次の質問に参りますが、急傾斜地の崩落防止対策です。

昨年十二月の都市整備常任委員会、また、災害・防犯・オウム問題対策等特別委員会に、この問題についてのあわせ報告がありました。区の報告では、今後、都が調査対象としない高さ五メートル未満の崖や擁壁についても区独自で調査を行って、平成二十八年度以降を目途に防災対策方針を策定するということでした。そして、来年度はその対策策定の前段階としてモデル地区を選定して、面的な基礎調査を行うというのが委員会報告でした。
ところが、来年度の予算案は、このモデル地区の面的調査の費用が盛り込まれなかったと私は承知をしています。予算書に盛り込まれた予算額は四百万円、一方、担当部が当初予算要求した額は一桁額が多かったと承知をしています。つまり、委員会報告の内容は初年度からつまずき、簡易な調査にならざるを得ないということだと思います。このあおりを受けて、二十八年度に終えるとしていた詳細調査も見通しが立たないということで伺っていますが、これはどうなるんですか、お答えください。

◎大橋 拠点整備第一課長

区内の高さ二メートル以上五メートル未満の崖や擁壁につきましては、他区の事例などから推測しますと、区内に五千から一万カ所程度あると見込んでおります。そこで、このたびの調査に当たりましては、効果的、効率的な手法の検討を進めているところでございます。
このたび計上させていただきました平成二十六年度予算案としては、モデル地区を選定し、異なる構造の崖や擁壁を対象としたサンプリング調査を行うことが適当ではないかと考えております。
委員から方針策定が先送りになるのではないかと御指摘をいただきましたが、調査方法などに工夫を重ね、今回御審議いただいております予算を有効に活用し、常任委員会での御報告どおり、支援対策等の調査検討を進めてまいります。