◆上川あや
続いて、質問の大項目の三として、避難誘導のバリアフリー、ユニバーサルデザインを、区の本庁舎以外にも拡大するよう求めます。
この問題点の第一に、今後の施設整備に向け、避難誘導方法の基準をつくるべきと考えます。障害者のみならず、日本語を母語としない区民等にも配慮があってしかるべきです。
私の議会提案を入れて、赤色回転灯が本庁の第二・第三庁舎に設けられ、聴覚障害のある方等にも避難誘導の情報が伝えられるようになったことは前進であり、評価しています。
しかし、第二庁舎では回転灯のみ、第三庁舎では回転灯に加え、フラッシュライトや電光掲示板もつくなど、その内容は不統一です。加えて、第三庁舎には外国人相談窓口もありますが、避難誘導の文字情報が日本語表示だけという現状も不適切です。一万人を超えるであろう日本語を母語としない区民の避難誘導方法も考えられてしかるべきであり、画像で示すピクトグラムを添えるなど、その視認性を高め、誰にでもわかる工夫が必要だと考えますが、いかがでしょうか。また、今後の整備に合わせ、一定の基準をつくっていくことも必要ではないかと思いますが、いかがか、区の見解を伺います。
また、避難誘導方法のユニバーサルデザインは、当然区庁舎以外にも求められてきます。他の総合支所、また集会所等、区民利用施設への設置も検討されてしかるべきと考えます。この点、区はどう取り組む考えでしょうか、伺います。
◎阿部 危機管理室長
私からは、避難誘導のバリアフリー化につきまして、二点御答弁申し上げます。
建物内にいる聴覚障害などの方へ緊急の情報をお知らせするためのガイドラインがない中、第三庁舎で試行的に設備を設置した後、第一・第二庁舎に試みを広げるなど、区としてもこれまで工夫を重ねてきたところでございます。
設置に当たりましては、それぞれの建物の内部状況やコスト面を勘案し、現状の設備を選択した結果、相違が生じているものというふうに認識してございます。
設置状況を検証した結果、災害時の伝達効果や設置コスト、他施設への広がりなどを総合的に勘案いたしますと、今後は第一・第二庁舎で採用されている回転灯によるお知らせが基本になると考えてございます。
また、第一・第二庁舎の回転灯の下に設置してございます案内プレートに緊急地震速報をお知らせするためのものというふうに表示をしてございますが、外国人など全ての区民の方への配慮という観点からは、今回の御指摘を踏まえ、こちらの表示の多言語化や文字の大きさの見直しを図ってまいります。続きまして、本庁以外への展開について御答弁申し上げます。
今後につきましては、総合支所へ試みを広げていく考えでおり、二十六年度には、まず北沢総合支所と砧総合支所において設備の設置を検討しているところでございます。具体的には、第一・第二庁舎と同様の回転灯の設置を予定しており、多くの区民の利用が考えられる出張所や、聴覚障害の方が利用される可能性がある保健福祉関連施設の窓口での設置を考えてございます。
そのほかの公共施設への普及につきましては、施設への来客数や職員の対応が可能であるか、また、聴覚障害者の御意見なども勘案いたしまして、また、回転灯に限らず、新たな伝達手段も含め検討に努めてまいります。以上でございます。