◆上川あや
続きまして、受動喫煙の問題です。
私は豪徳寺駅の近くに住んでおりますが、駅の南にも北側にも駅前店舗の前に灰皿が置かれておりまして、常時、二人から五人前後の方がたばこをくゆらしているという印象です。駅前ですので、電車に乗る前に一服、電車をおりてきて一服、待ち合わせの際に一服、駅前で買い物をしたついでに一服という状態で、お店の前はポイ捨てを防止するために灰皿を置いているのかもしれないんですけれども、実際には、ここでなら吸っても大丈夫と喫煙者を誘ってしまうようで、喫煙所になっています。
駅前はとても狭い一方通行なので、車を避けようと思いますと、たばこを吸う一群の横を子どもも高齢者もすり抜けて歩いています。灰皿を置いた店舗のすぐ上は――すぐ上の階です――集合住宅で、お子さんも住む様子なのに、ほぼ一日中煙のにおいがそのまま上がっているんですね。町の人からも実際苦情が出ています。所管課に伺うと、この場所に限らず、この種の苦情、相談は非常に多いそうなんですね。
一方で、港区では七月、私有地内であっても公道に面した場所の灰皿の撤去を事業者に求める条例が施行されました。屋外の灰皿から出る副流煙を周りの人が吸わないよう防ぐことが目的ということなんですが、区でも公設の喫煙所をふやすことを前提としつつ、ぜひ進めていくべき方向性ではないのでしょうか、いかがでしょうか。
◎竹内 環境計画課長
委員御指摘のように、町なかのコンビニエンスストアですとか、たばこを販売する店舗などの中には、店頭に吸い殻入れ等の喫煙設備を設けている事例がありまして、中には、多くの喫煙者が集まり、区に区民の方から苦情が寄せられるという店舗もございます。
こうした喫煙設備は、ポイ捨て防止という意味合いもあり、また、民間の敷地内ということですので、撤去を求めることは難しく、事業者の方へは、苦情の内容ですとか、たばこの煙にお困りの方がいらっしゃいますよということをお伝えいたしまして、そうした喫煙しない方への配慮と御協力をお願いしているところでございます。
地域にお住まいの方が健康で安心して快適に暮らせる生活環境を確保していくためには、喫煙する方が喫煙しない方のことを考え配慮していくことが何より重要と認識しております。公共の喫煙場所の設置につきましては、交通の支障にならないか、地域の方から理解が得られるのかといった課題がありまして、探してはいるんですが、適地がなかなか見つからないという状況がございます。それぞれの地域の皆様の御協力を得ながら、適当な場所がないかということを模索しております。
たばこ対策につきましては、町会や自治会や商店街などを通じて地域の合意形成を図りながら、地域が一体となって取り組むことが重要となりますので、吸い殻のポイ捨て、たばこの煙の迷惑防止といった活動を行いつつ、事業者や店舗の協力を得て進めていきたいというふうに考えております。
◆上川あや
何度お願いしても御協力いただけない店舗があるから困っているんですね。
港区の同条例では、灰皿の撤去以外にも、喫煙者に課する次のような条文があります。公共の場所以外の場所において喫煙する場合に、公共の場所にいる人にたばこの煙を吸わせることがないよう配慮しなければならない。少なくとも区の条例にこうしたマナーアップを盛り込むべきですし、事業者に区との協議を義務づけるなどの条項もぜひ加えていただきたいと考えますけれども、いかがでしょうか。
◎竹内 環境計画課長
御指摘の港区の条例は大変話題になりましたので、研究をさせていただいております。港区の条例でも喫煙設備の撤去に強制力はなく、事業者の協力をお願いしているところだというふうに伺っております。喫煙しない方も含めて安心して暮らせる生活環境の確保という立場から、喫煙マナーの向上を呼びかけてまいりたいと思います。
条例に規定を設けるかということにつきましては、港区での効果や他自治体の取り組みについて情報を収集し、庁内で議論してまいりたいと思います。
◆上川あや
議論するということなんですけれども、迷惑行為の防止と健康増進を軸に、前向きに議論を進めて、政策を進めていただかなければ困ると思っておりますので、この点では、庁内の調整、秋山副区長、ぜひお願いいたします。
以上で終わります。