◆上川あや
初めに、区を代表するスポーツイベントの一つ、区民体育大会に、障害者、高齢者の参加機会をぜひつくっていただきたいというお話です。
ちょうど1年前のあす、この席で私は同じ話をしておりました。では、なぜ今回も取り上げるのかといいますと、所管課の前向きな答弁とは裏腹に、この一年、全く動きがないことを確認し、怒っているからです。前回の質問から一年近くたった八月末、この間の取り組みについて文書で御報告をと求めましたところ、いただいた文書の内容はすかすかでした。いわく、同大会はスポーツ振興財団の賛助会員である競技団体に運営をお願いしている現状でございます。スポーツ振興財団、競技団体との協議、調整はまだ進んでおりません。年に二回会合がありますので、それに出席し、お話ししていきたいと思っております。つまり、区の外郭団体にさえ話していない、競技団体にもこれから、つまり、一年弱を経て、何もかもがこれからという回答だったんですね。
同大会には三十四競技がありますが、障害者に配慮した種目はそもそもありません。また、年齢別の種目も十六競技にしか設けられておらず、高齢者に配慮した競技は半数以下なんですね。実態は、実に健常者、若年層中心のスポーツ大会に見えます。こうした状況の改善、もう少しスピードアップはできないんでしょうか。
◎進藤 スポーツ推進課長
ことしの九月に開催されました、競技団体の代表者などが出席しますスポーツ振興財団の賛助会員懇談会で、障害者、高齢者のスポーツ推進について、区から区民体育大会や各競技大会の中で、障害のある方や高齢者の発表、活躍の場を検討いただくようお願いしたところでございます。
区としては、スポーツ推進計画の前期年次計画にもございますとおり、障害者スポーツへの理解を促進するためにも、障害のある人もない人もともに楽しむことができるスポーツイベントなどの検討を進めることとしております。
今年度から障害者スポーツに関連する講習会などに、区職員、スポーツ推進委員やスポーツ振興財団職員が参加し、研究を始めております。今後、さらに障害者スポーツへの理解と推進に取り組んでまいる考えです。
◆上川あや
区のスポーツ施策がIDDI、いつでも、誰でも、どこでも、いつまでもスポーツに親しめる環境づくりを掲げてからもう十五年です。なのに、障害者スポーツについて、今年度から研究を始めましたとはどういうことなんでしょうか。
佐賀県ではUDの観点から、従来の県民体育大会と障害者スポーツ大会、また、障害者主体のねんりんピックを統合し、昨年度は障害者の選手六百三名、ねんりんピックの高齢者選手千七百六十人の参加を得ているそうです。
世田谷よりも五万人も人口が少ない県でこの実績です。ぜひこうした先進事例にも足を運んで、おくれを取り戻していただきたいと考えるんですけれども、いかがでしょうか。
◎進藤 スポーツ推進課長
区といたしましては、障害者スポーツの裾野を広げる取り組みを進めてまいりますので、他都市の先進事例を参考にする際、実際に訪問してお話を伺うということも必要に応じて検討してまいります。
◆上川あや
ぜひ積極的にお願いいたします。褒めさせてください。