具体的な成果

★性の多様性と人権教育、全中学で実施へ

 

全ての区立中の人権の全体計画に「性同一性障害」と「性的指向」が位置付けられ、全校で学ぶテーマとなりました。また学習指導要領改訂に合わせ改訂される区独自の「教育要領」でも、性の多様性を保健、社会、家庭科などの教科連携で学ぶよう明記の予定です。

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◆上川あや

最後に、区教委は今年度、独自の教育要領の改訂を予定しています。
そこに、区教委が実践校を広げていくとお約束くださっている性同一性障害と性的指向の人権に配慮した各教科の授業連携を明確に位置づけるよう求めたいと思います。
性同一性障害と性的指向を教育実践に取り入れることは、都が全教員に提供する人権教育プログラムや、また、昨年G7の教育担当大臣間で合意した倉敷宣言でも明確にされた既定路線、国の対外的な約束でもあるはずです。ぜひ区教委でも積極的に明文化し、全校で取り組んでいただければと要望いたしますがいかがでしょうか、区教委の見解を伺います。

◎工藤 教育政策部長

私からは、改訂を予定している教育要領に、性同一性障害と性的指向の人権に配慮した各教科の授業連携を位置づけることを要望するという御質問に御答弁いたします。

子どもたちが多様性を尊重し、差別や偏見、いじめなどをなくすためには、性同一性障害と性的指向に関する人権教育についても組織的、計画的に進めていくことが大変重要であると認識しております。
これまで教育委員会では、性同一性障害や性的指向などを扱った授業公開や研修を小中学校で六年間実施しており、管理職や教職員に対する正しい理解の促進や学校として必要な対応について周知し、指導を進めてきております。また、今年度、全小中学校の人権教育の計画において取り上げる人権課題の中に、性同一性障害、性的指向を位置づけるよう指導しております。
今年度から、次期学習指導要領の改訂の趣旨に沿い、世田谷区教育要領の改訂を進めてまいります。その中で、性同一性障害や性的指向について、これまでの取り組みの成果を生かし、社会科にとどまらず、保健体育科、家庭科や特別の教科道徳などに発展的な学習の内容として位置づける方向で検討してまいります。
以上です。