◆上川あや

続けて、環境負荷に配慮した製品、サービスの調達、グリーン購入のレベルアップを求めます。

全国の企業や自治体など約千四百団体でつくるグリーン購入ネットワークが毎年、製品、サービスの調達で環境負荷への配慮が高かった自治体のランキングを公表しております。
最新の二〇一九年度の当区のスコアは四十五点満点中たったの七点です。全国千七百八十八自治体の平均値九・四を下回り、都内自治体平均の十六に比べてもその半分以下という惨状です。保坂区政のもと、世田谷区の環境対策は大きく前進したとの感を持つ方は多いと思いますが、その実態はエネルギーと緑に偏ってしまっています。

当区のスコアと順位を近隣区市のそれと比較してみましょう。横浜市は四十五点満点を獲得し、全国九団体とともに第一位。当区の北の隣、杉並区、西隣の三鷹市も四十三点で同二十六位、南側の川崎市も四十点で六十三位を獲得する中、当区はたったの六点、六百四十九位となっています。横浜市では、国の定める特定調達品目の二十一分野、二百七十六品目を上回る二十三分野、二百七十八品目を調達対象とし、毎年その達成状況を公表。最新の平成三十年度上半期の達成状況は、公共工事で一〇〇%、その他の購入でも九九・八六%となっています。お隣、杉並区も国の調達品目二十三分野、二百七十六品目をみずからの調達基準として取り入れ、毎年、全領域で八割以上の達成度です。

これに対して世田谷区が定める特定調達品目は、紙類と文具類のたった二分野、三十品目にとどまります。調達達成状況もこの三十品目以外把握されず、その他の到達の領域、例えば照明、自動車、設備、公共工事、役務等については、調達品目の設定も状況の調査の把握もないままです。それでいて当区はみずから環境先進都市だと標榜しております。当区のグリーン購入も近隣に引けをとらない水準に引き上げられるべきです。できない理由があるならその明示を、できると考えるのなら改善に向けたビジョンを明確に示すよう求めます。

◎本橋 環境政策部長

私からは、グリーン購入のレベルアップについて御答弁をいたします。

区におけるグリーン購入につきましては、平成二十五年度に構築した環境マネジメントシステム、ECOステップせたがやにおいて世田谷区グリーン購入方針を定め、これに基づき全庁を挙げて取り組んでおります。グリーン購入方針では、二分野、三十品目を重点品目として掲げ、その調達に当たりましては原則として国の判断基準を満たす製品を購入することを定めるとともに、実績についても調査し、その結果を区ホームページ上で公開しております。
グリーン購入に高いレベルで取り組んでいる自治体では、国の定める二十一分野、二百七十六品目のうち全てもしくは相当数をグリーン購入の対象としております。今後は、全分野、全品目を基本に対象分野や品目を改めて精査するなど、取り組みのレベルアップを図り、環境負荷ができるだけ小さく、かつ循環型社会に配慮した製品やサービスの購入について検討し、取り組みを進めてまいります。
以上でございます。