具体的な成果

★落雷対策が避難所となる学校の標準設計になりました。

 

9億6千万円かけ更新したての区庁舎の行政防災無線が、落雷であっけなくダウン。
そもそも雷害(らいがい)対策のある区有施設は784施設中、36だけだと上川が指摘し対策を求めると、区は避難所となる学校の設計マニュアルを改正。
「避雷器」設置が標準化されました。

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◆上川あや

初めに、防災行政無線について伺います。

区では、災害時にいち早く区民に災害関連情報を伝えるために固定系防災行政無線を整備してきましたが、さきの整備から三十年が経過をし、老朽化が進んできたことから、平成二十七年度から五か年をかけ、最新のデジタル方式への更新を進めてきたと認識をしております。まず、全体の整備の額と併せて完了したのかどうかを確認いたします。

◎前島 災害対策課長

防災行政無線塔などの固定系防災行政無線デジタル化工事につきましては、議会へ報告もいたしましたが、電波法審査基準の改正によりまして、アナログ無線設備が令和四年十一月三十日以降に使用できなくなることから、平成二十七年度から五か年かけましてデジタル化工事を行い、令和元年度でデジタル化工事は完了しております。この工事にかかります五か年の費用の総額につきましては約九億六千百万円で、そのうち国の補助金として三億八千七百万円を活用してございます。

◆上川あや

五か年の歳月と九億六千万円余りをかけて最新の設備に更新がなされたということです。ところが、先月二日、落雷がありまして、あっけなく本庁舎の災害対策本部に設けられた最新の防災行政無線の操作卓本体が使えなくなりました。また同時に、区役所本庁舎では、電話は外線内線共に不通になったと認識をしております。
このように、落雷で発生する過大電流が電気、通信ネットワークに入り込み、防災関連機器を含む多くの電子機器が使えなくなる雷の被害、雷害対策の必要性については、私より、平成二十年の決特、平成二十六年の決特と相次いで指摘をし、特に雷害に弱い防災行政無線やJアラートなどについては名指しで対応を求めたところです。
その結果、区では数回にわたり対策工事を行ってきたと報告も受けておりましたので、今回あっけなくその最新設備の中央の部分が使えなくなったという事態に大変驚きました。どうしてこのようなことになったのか、原因となったその脆弱性、今後の対策についても御説明をいただければと思います。

◎前島 災害対策課長

現状の本庁舎におきます固定系防災行政無線の雷対策といたしましては、屋外のアンテナと屋内の無線機をつなぐケーブルへ、また、屋内の電源と無線機の間に雷を防ぐ装置を設置してございます。このたびの事態に関する保守事業者の見解によりますと、第一庁舎屋上にありますアンテナに落雷が直撃したものでなく、付近に落雷した際に伝わる誘導雷が、第一庁舎と第三庁舎をつなぐ防災行政無線の通信ケーブルを通じて伝わり、無線機器類の一部が故障したことが原因ではないかとのことでした。
また、さらなる雷対策につきましても保守事業者と協議いたしましたが、これ以上の雷対策としては、今回の誘導雷が伝わった通信ケーブルの端と端の一つずつに雷を防ぐ装置を百個以上設置する方法があるというふうなこともありましたが、区の防災行政無線機器類の設置スペースから対応も難しく、また、装置を入れたとしても誘導雷を完全に防ぐものではないことから、現状以上の対策を取ることは困難だと考えてございます。
区といたしましては、今回のような雷による被害が生じた場合には、ホームページ等で速やかに区民に情報発信し、防災行政無線の保守事業者による故障箇所の特定と早期復旧のための作業内容等の事前確認を徹底するとともに、防災行政無線による情報伝達ができない場合でも、現在多重化を図っている災害・防犯情報メールやツイッターなどの情報伝達手段を活用いたしまして、引き続き、区民への適切な情報提供に努めてまいります。

◆上川あや

雷害対策の必要性は、本庁舎に限るものではありません。平成二十六年の決特では、他の総合支所の防災関連機器についても、この雷害対策が取られていないということを確認し、その是正を求めました。これらは改善されたのでしょうか。

◎前島 災害対策課長

総合支所の防災関連機器といたしましては、総合支所の庁舎屋上等に設置している防災行政無線塔及び総合支所の庁内放送のための戸別受信機、避難所となる学校やまちづくりセンターとの内部通信手段としての二百六十メガヘルツの地域系防災行政無線などがございます。
区民向けの情報発信のための防災行政無線塔などにつきましては、区内全ての無線塔に落雷対策を施してございませんが、仮に個別の無線塔が落雷による影響を受けたとしましても、全体の無線放送に影響を与えるものではないことから、早期復旧をすることで対応するとともに、先ほど申し上げましたメールやツイッターなど多様な情報伝達手段の活用により適切に情報提供してまいります。

一方で、区災害対策本部内や防災関係機関などの内部通信手段としての二百六十メガヘルツ地域系防災行政無線は、本庁舎に設置しているものと同様に、屋外のアンテナと屋内の通信機器の間に雷を防ぐ装置を設置している等の対策を取っております。その他の通信機器につきましては、特段の落雷の対策を取っておりませんが、PHSや衛星携帯電話などの内部通信手段の多重化により対応が可能と考えてございます。
今後も、他自治体の事例や事業者などの意見を参考に必要な対応を検討してまいります。

◆上川あや

ぜひ再点検と手抜かりのないようにお願いいたします。

今回取り上げた雷害対策の手薄さは、なお全庁的な課題ではないかと私は考えています。今回、営繕に避雷器等の設置等、雷害対策の取られた公共施設の一覧をいただきました。すると、分かったのは、平成二十五年度以降、改築及び大規模改修のあった施設で対策が取られ、現在三十六棟で整備を終えているということだったんです。ところが、区が建物ごと所有する区立施設そのものを政策経営部に伺いますと七百八十四施設あるのだそうです。建物の数でまとめても五百十三棟。つまり、区が雷害対策を施した三十六施設はごくごく一部なんです。むしろ大多数の施設は無策のままとなっています。
情報通信機器の発達と普及は区立施設においても例外ではありません。それらが軒並み雷害に弱いということははっきりしているのですから、改築改修時のみ対策を取るというのではなくて、計画的に、戦略的に対策に当たるべきではないでしょうか。

◎高橋 施設営繕第一課長

近年頻発するゲリラ豪雨等に対する区施設の雷対策は、情報通信機器の普及などから重要な取組であると認識しております。従来の雷対策は、主に避雷針の設置により設備機器の安全確保に努めてまいりましたが、近年は誘導雷対策として避雷器の設置も改築や大規模改修などの機会を捉え、工事を行う施設を中心に設置に努めているところです。
御指摘いただいた設置状況については、現在区施設が五百棟以上ある中では、お話しのように計画的に対策を進める必要性もあると考えます。今後の避雷器の設置につきましては、これまでの改修工事等の機会を捉えた設置に加え、施設の規模や工事内容などの課題を整理して、計画的な対策を関係部署と調整を図り検討してまいります。