◆上川あや

続けて、話は変わりまして、豪徳寺に至る案内看板のお願いです。

現在、閲覧数世界最大と言われている多言語の旅行情報サイト、トリップアドバイザーが二〇一七年の夏、最も写真つきの投稿が多かった日本の観光スポット十選を公表しているんですが、大変驚いたんですが、この第八位に私の地元のお寺、豪徳寺が入っておりました。確かに地元に住んでおりますと、外国人観光客の急増を感じます。

ただ、その実感の仕方には少々困ったものだなと思うところが含まれています。豪徳寺の周辺では、スマホを片手に道に迷っている外国人の方を見ることが多いんですね。特に困ったことに、豪徳寺の入り口など存在をしていない豪徳寺の駅に近い豪徳寺の北側、区立の厚生会館あたりの何の変哲もない裏道を外国籍の方々だと思う方がさまよい歩いています。豪徳寺の入り口は広大な境内を回り込んだ南側の参道側にしかありませんから、スマホのマップで最短のコースをたどったところで、入り口なんかないところを歩いているということなんですね。

大変な大回りを強いられて観光に行くという状況だと思うんですけれども、豪徳寺駅も外国人観光客の増加に道を尋ねられるケースがふえていると見えまして、小田急のほうでも、数年前から改札の正面に大きくアルファベットで〝GOUTOKUJI〟と左側に出るように案内はしております。ただ、駅から出てしばらく歩かないと着きませんので、駅の出口で左側に出ればいいよというだけでは全く足りないんですが、外国語表示はこれしかないんですね。

そこで提案です。駅から豪徳寺に向かう最適のコースは恐らく、江戸三大相撲の土俵の残る世田谷八幡の脇の坂、宮の坂をおりていって、城山通りに出るということだと思うんですね。豪徳寺に隣接をするこの通りには世田谷城址公園、そして、少し足を延ばしただけで代官屋敷もございます。こうした豪徳寺の周辺を多言語の地図にして、オリンピック前までに看板等を設置することはできないでしょうか、お伺いいたします。

◎田村 生涯学習・地域学校連携課長

 
区では、現在約百二十件の文化財に関する解説、案内の標識を管理しております。お話の豪徳寺の観光客も非常に多くの方々に訪れていただいております。観光客の方々に世田谷の歴史や文化を知っていただくために、現在、豪徳寺境内におきましても、五基の文化財の解説標識の設置に御協力いただいております。また、区では、世田谷区を訪れる観光客などをターゲットにせたがや文化マップなどを発行しており、昨年度から外国語版、英語、中国語、韓国語の三言語も発行しており、区を訪れる観光客に対してアプローチしています。
豪徳寺周辺の案内板についてですが、都市整備政策部や経済産業部など関係所管と連携し、観光や外国人対応等、内容を精査の上、適切な御案内を検討してまいります。