具体的な成果

★制服の男女別記載は撤廃。誰でも選択可になりました。

 

2019年4月から全ての区立中学校で、性別に関わらず制服のスラックス/スカートが選べるようになりました。

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◆上川あや

今回の参考に、区立中学校を卒業したトランスジェンダーの男性から改めて当時の状況を聞いてまいりました。
当時、女子生徒とされた彼の制服はブレザーにスカート、耐え切れず、体操着で通っても、ちゃんと制服を着ろが学校側の指導で、親と相談し学ランを購入しても、その着用は認められず、プールもトイレも修学旅行も身の置き場がなく、不登校になり、荒れたという話でした。
この話を私の周囲にしたところ、制服が嫌いだったという経験は性的マイノリティーの当事者には限りませんでした。女性たちからは、中学・高校時代、冬のスカートはとにかく寒くて仕方がなかったと大ブーイングでした。アトピーで肌が乾燥に弱い子も、足にあざや傷がある子も一緒くたにスカートを強要されてかわいそう。肌を見せないイスラム教の子もいるだろうに、どうするのかという疑問の声も上がりました。

そこで伺います。
当区でも、中学校によっては女子生徒にスカートとスラックスを選択できるようにしているそうです。しかし、隣の学校では選べないという状況があるということです。固定的性別役割分担意識の解消を目指す条例が施行される中、女性だけが選べるというのもどうかと思います。男性のスカート着用を禁止しない大学や社会人生活でも、スカートを選ぶ男性などほとんどいないのですから、無用な心配であり、制限だと考えます。LGBTに限らず、もっと生徒の良識を信用し、選択の幅を広げるよう求めますけれども、いかがでしょうか。

◎青木 教育指導課長

今御指摘があった内容につきましては、現段階の実態といたしましては、入学前の保護者会等で提示します資料、カタログにおいては、標準服の例示となる写真について男子、女子の別を記載したものをほとんどの学校で示しております。一方、標準服の着用において、お話がありましたように、女子生徒がスカートとスラックスを選択できる旨を示している学校もございます。多様性が認められる環境づくりについて、学校全体が共有し、日ごろから子どもたちが自分らしく学校生活を過ごせるよう、意識を醸成することが大切と考えております。
教育委員会といたしましては、生徒の多様性を尊重し、いずれの学校におきましても、それぞれの生徒が選択できるような環境整備について、校長会等と連携し、検討に努めてまいります。