◆上川あや

自転車通勤をする区の職員の自転車保険、賠償保険の加入状況について伺います。この質問を行いますのは、平成二十六年の十二月、また、二十八年九月以来三回目となります。

初回の質問時、区に自転車通勤を届け出ていた職員数は千二百六十五人、ざっと区の職員の四分の一が自転車通勤でした。これら職員が通勤の途上の事故で負傷、死亡した場合には労災保険が適用となりますが、巻き込まれた被害者の方はカバーされません。その賠償責任は運転した職員が負うことになりますが、本人が死亡する、または資金がなくて賠償できない場合には、雇用主である区が使用者責任を問われる可能性が出てまいります。ところが、区は、保険の加入状況の把握もせずに、通勤手当だけは支給をし続けているという非常に甘い管理でした。そこで、自転車通勤する職員に一定額以上の保険の加入を義務づけられないかということを問うたのが最初の質問です。
この質問を受けて、区は加入状況の調査を始めました。本庁舎で自転車通勤者が駐輪場を申し込む際、保険加入の有無を確認し、入っていなければリーフレットを手渡して加入を勧奨するという方法で加入の促進を図りまして、二十八年九月に私が二回目の質問を行いますと、二十七年四月時点の本庁舎の自転車通勤者の加入率は五一・五%、一年後、二十八年四月には六七・五%に伸びたという御報告でありました。
ところが、区が把握を始めたのは本庁舎の職員のみでした。そこでもなお三分の一の自転車通勤者は無保険で、毎日本庁舎に通勤を繰り返しておる。本庁舎以外の職員に至っては、自転車通勤する職員の半数以上を占めるにもかかわらず、全くの放置、把握はありませんでした。そこで、全庁的な加入状況の把握と保険加入のさらなる促進を求めたのが二回目の質問でありました。

そして、今回が三回目になります。区に先日、最新の全庁的な加入状況のデータを求めますと、若干古い、おととし十一月の調査結果が出てまいりました。それによりますと、当時、自転車通勤していた職員は二千四百九十三人で、職員全体の三分の一以上が自転車通勤でした。このうち賠償保険の加入者は千四百四十七人、加入率にして五八%。裏を返しますと四二%、実に毎日千人以上の職員が無保険のまま通勤をしているということがわかりました。

そこでまず、一点目の質問です。
まず、最新の全庁的な保険加入状況の調査結果がおととし十一月時点のものというのはどういうことなんでしょうか。
つまり、年に一回の調査の把握すら行われていない。もっと言えば、おととし九月に私が質問したのを受け、慌てて初めて全庁的な調査を行って以降、一度も調査を行っていない、全庁的な把握はないということだと思うんですけれども、いかがでしょうか。

◎前島 職員厚生課長

区職員の自転車通勤者調査は、平成二十八年十一月に全所管を対象に実施し、平成二十九年一月に調査結果を全庁に周知するとともに、その結果を踏まえ、駐輪する際に登録を必要としていない出先職場や、特に非常勤職員が多く在籍する職場等に対して、該当職場の所属長が集まる場などを活用して個別に状況を伝え、自転車保険加入の勧奨をしてまいりました。また、支所においても、年度当初の駐輪場登録時に、本庁同様の方法で保険加入状況の把握をし、勧奨を行っているところもあり、加入率を伸ばしております。
御質問の前回の調査からこれまでの間、全庁的な調査をしていないことは確かでございますが、職員の自転車安全対策を推進する上でも、取り組みに対する効果を見定める点においても必要な調査でございますので、今後は本庁とあわせ、全庁的な調査を定例化してまいります。

◆上川あや

議員に言われたときだけやりましたという姿勢がありありなんですね。ぜひこれは管理を徹底してください。
この夏、区は、区民の自転車加害事故への対策を強化するために、新たに区民交通傷害保険を始めるということです。区民にはこれまで以上に保険の加入をお願いしておきながら、他方、区の職員は毎日無保険で自転車通勤を繰り返す、そのような身勝手が通るんでしょうか。自転車通勤する職員の保険加入の徹底を改めて求めますが、区の見解をお伺いいたします。

◎前島 職員厚生課長

本庁における自転車通勤者の保険加入率は、年度当初に、駐輪場登録時に自転車交通ルールである自転車安全利用五則の配付による啓発とあわせまして、職員個々に保険加入の有無を確認する方法によりまして、平成三十年二月現在では七八%と、確実に加入率を高めております。
このような状況を受けまして、今後は、駐輪する際に登録する必要のない出先職場等に対しましても、本庁、支所同様に、年度当初の人事異動に合わせまして、定期的に職員個々に保険加入の有無を確認するよう呼びかけまして、継続的に自転車保険加入の必要性を浸透させてまいります。
来年度から実施します区民交通傷害保険につきましては、非常勤職員も加入できる保険ですので、非常勤職員も含めた全職員に積極的に加入を呼びかけるなど、引き続き職員の自転車安全利用の徹底と保険加入率の向上に努めてまいります。

◆上川あや

今後も点検しますので、しっかりお願いいたします。