具体的な成果

★多目的トイレが異性介助できる/しやすいトイレに改善されました。

 

上川の指摘を受け、第2庁舎では1Fトイレを異性介助可能に改修(2017年3月)。車いす利用者、介助者が開けづらかった第3庁舎のバネ式扉はスライド式に改修(2016年11月)。分庁舎トイレの故障も修理、清掃(2016年10月)され、異性介助できる/しやすいトイレに改善されました。

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◆上川あや

通告に基づき質問します。

初めに、区役所本庁舎の多目的トイレ、多機能トイレについて伺います。
四月現在、区内の要介護高齢者は三万七千七百二十七人、また昨年度は、障害者の移動を支援する区のガイドヘルプの実利用者も、五つの障害類型を合わせて千百五十二人に上りました。
その多くが町なかの移動に、またトイレの利用に介助を必要とする方々です。

ところが、区の本庁舎で異性の介助のできる多機能トイレは、第一庁舎の一階と五階、第三庁舎の横のプレハブ棟の一階の三カ所にしかありません。区がみずから定めた整備基準から著しく劣り、問題だと思います。
具体的に見ていきます。例えばこの第二庁舎には、障害福祉担当部や保健福祉部、特別支援教育の担当課も入居していますが、異性が介助できるトイレはありません。このため、息子さんが高齢の母親の車椅子を押してきても、お母さんが障害のある息子さんを連れてきても介助できるトイレはありません。

高齢福祉課や介護保険課の入るノバビルには多機能トイレが一カ所ありますが、何と長年にわたり壊れたまま放置をされています。手洗い栓は壊れ、水はとめられず出っ放し、数年間は清掃もない様子で放置をされています。トイレにつながる廊下は電気が消され、作業着がつるされ、コーヒーメーカーまで置かれ、まるで職員のバックヤードです。プレハブ棟のトイレにも問題があります。現状のバネのきいた引き戸では、車椅子を押す介助者にはあけづらく、手足に麻痺のある車椅子ユーザーにもあけることはできません。なぜこのようなドアにしたのか全く理解ができません。

そこで伺います。まず、区がみずから定めた整備基準、ユニバーサルデザインの望ましい整備内容についてです。異性介助可能な個室型のトイレについて、区はより充実した整備を求めています。説明を伺います。

次に、各庁舎の設備、管理状況の報告とあわせ、入居する部署、対象の区民も顧慮した上で、現状でよいと考えるのかどうか見解を求めます。
また、ノバビルのトイレが壊れたのはいつか、清掃はいつからしていないのか報告を求めます。
加えて、区は、トイレに通じる通路をバックヤードとして使うことを許したのか、適正な管理と言えるのか、そこはもはや公共空間であることを捨て去ったのか、報告を求めます。

最後に、改善策についてです。まず、プレハブ棟の既存の多機能トイレのドアは、スライド式への変更を求めます。第二庁舎にも異性介助が可能なトイレの整備を求めます。ノバビルのトイレは修理をし、第三庁舎にも整備が望ましいと考えます。見解を求めます。

◎岡田 総務部長

私からは、本庁舎の多目的トイレについて三点御答弁申し上げます。

まず、各庁舎の設備管理状況に対する見解でございます。
区役所の第一庁舎、第二庁舎は老朽化、狭隘化が年々進行しており、庁舎の環境整備に対する区民ニーズ等にも十分に対応できない状況にございます。
御質問の本庁舎内における個室型の多目的に使える多機能トイレの設置状況でございますが、第一庁舎の一階と五階にそれぞれ一カ所、第三庁舎のプレハブ棟一階に一カ所、分庁舎であるノバビルの一階に一カ所、城山分庁舎の一階から三階にそれぞれ一カ所整備しております。そして、第二庁舎につきましては、個室型ではなく、一階から三階及び五階の男女それぞれのトイレ内に多機能トイレを設置しております。
こうした中で、福祉系の所管を多く配置し、高齢者や障害者、お子様連れの方が多く来庁される第二庁舎につきましては個室型のトイレではないため、異性介助の方々は利用しづらい状況にあり、個室型のトイレの利用を希望なさる方には第三庁舎のプレハブを御案内することとなり、御不便をおかけしているものと認識しております。

次に、ノバビルの多目的トイレの適正な管理についてでございます。
分庁舎であるノバビル一階の個室型トイレにつきましては、十年以上前からトイレとしては使用しておらず、設備の故障に対する対応もしてまいりませんでした。また、清掃については少なくとも二十三年度以降は行っておりません。この分庁舎、ノバビルの二階、三階には現在高齢福祉部が配置されており、来庁される高齢者など区民の方々が庁舎を気持ちよく利用できるよう、今後速やかにトイレ内の改修を行い、使用を開始するとともに、分庁舎内の適切な管理にも努めてまいります。

次に、本庁舎トイレの改善策についてでございます。
新庁舎の整備は三十二年度からの着工を目指しておりますが、現庁舎は老朽化等が進んでおり、それまでの間においても、利用者のサービスの低下を招かぬよう、施設修繕や設備の更新などが必要になると考えております。今年度予算においても、区民の利便性を高めるために本庁舎内におけるトイレの改修工事を予定しているところでございます。
御指摘のあった第二庁舎での個室型多機能トイレの整備につきましては、このたびの工事の中でトイレ内部の間仕切り等を工夫することなど、その可能性について検討してまいります。また、第三庁舎一階のプレハブ棟に設置してある個室型のトイレにつきましては、スライド式ドアへの改修を行ってまいります。
以上でございます。

◎渡辺 都市整備政策部長

まず、多目的トイレ、多機能トイレの整備基準及び望ましい整備についてでございます。
区では、ユニバーサルデザイン推進条例において建物の整備等の基準を定め、利用しやすい施設整備を進めてきております。多目的に使える多機能トイレの整備につきましては、建物に一つ以上、大規模な施設では各階に一つ以上設けることが望ましいとしております。そして、多機能トイレ内には、車椅子に対応したスペース、オストメイト水洗器具やベビーベッド等を設置することとしております。また、誰もが気軽に利用できるように、現在、区の新築施設におきましては、共用廊下等から直接入ることができるような個室型の整備を進めているところでございます。
議員のお話にもありましたように、近年、多機能トイレの利用の幅は広がってきており、異性介護、親子利用、LGBT対応など、さまざまな利用者のニーズに応えた工夫をさらに取り組んでいくことが望ましいと考えてございます。

◆上川あや

トイレの改善については、年末工事を行うというのに合わせて検討していただけるということで、ぜひお願いいたします。これは来庁者だけの問題ではないんですね。さきの定例会で、トランスジェンダー、性同一性障害の職員の方のお話を取り上げました。日々、一日何回にもわたって使えるトイレがないことに、皆さんの仕事の仲間自身、困っているんですね。ぜひ速やかな改善をお願いしたいと思います。